我が社の廻りには、夜毎、綺麗なお姉さん達が立ち並ぶ。
肩丸出しのロングドレスは、夜風に舞って怪しげな魅力に満ちるが、
コッチとしては観察する素振りも見せられない。
なぜなら彼女らは、スケベな男を捕まえて商売する人達で、
男と見れば見境無く声をかける男性と組んでる商売人だからだ。
横断歩道を塞ぐように立ち並ぶ彼女らを蹴散らしながら車道に出ると、
向こう側にもドレス軍団&金髪黒服男の群。
これじゃぁ、交通妨害だぜ・・・と半分怒りながらも、
とにかく道を横断していると、そこにタクシーが右折をかけた。
横断者がいるのに右折するには早すぎると思うほど、
タクシーの速度が高い。
横断しているんだからさぁ・・・とムカツキながら運転手を睨むと・・・
おい!
お前どこ見てんだ!?
そう、
運転手は、立ちんぼしている彼女らに、熱い視線を送っているのだった。
まずい
コッチを見てない・・・
と思う間もなく、タクシーは私に近寄ってくる。
このままいたら、間違いなく轢かれる・・・
と気付いた瞬間・・・・
既に私は飛び退いていた。
そのまま轢かれちゃえば、怪我したかもしれない。
いや・・・怪我は治るかもしれないが、
背負っていたPCが壊れたら、洒落にならない事態に陥る。
「ばかや・・・・ろ・・・・」
と怒鳴りかけて、呆れた。
その運転手、
まだ立ちんぼ姉ちゃんに熱い視線を送ってる・・・・
いかりや長介じゃないけど、
思わず「だみだこりゃ・・・」と呟いてしまった。
しかし、怒るのもタイミング・・・だねぇ(/--)/
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