横浜正金銀行本店として建てられた明治時代の建物の中に、
神奈川県の歴史(人文系)的資料が展示されている・・・・
という事は知っていたが、わざわざ見に行く気になる事は無かった。
仕事で初めてその中に入ってみて、
なんとも言えない気持ちよさを感じて驚く。
ドイツネオバロック様式と言われる建物のせいじゃない。
流れる空気が、妙に気持ち良く感じられるのだ。
我が一族は横浜に根を付けたのは明治であったから、
こんな風景を先祖も見ていたのだろう・・と想像する。
そして、この古めかしい風景や空気が、
じつは私ににとっても懐かしい横浜の一部だ・・・と気付いたりする。
みなとみらい地区に三菱造船があった頃、
横浜の建物は、古めかしい物と先進的な物の両極端が揃っていた。
old&newな風景は、横浜だから存在する・・・と感じていた。
しかし・・・
ご存知の通り、古き良きスタイルを持つ建物達は、
イギリスの様に保護される事も無く、どんどんと姿を消し、
街は何処か冷たい感じさえする素っ気ない姿に変身した。
そしてそれに・・・・
いつのまにか慣れてしまっている。
博物館では、幕末・明治の特集をやっていた(企画展)
そこで見られる物は、例えば明治時代の横浜高島屋の領収書だったり、
岩亀樓(遊郭)が書き込まれた外国人居留地(関内)の地図だったり・・と
想像の域を超えていない展示ではあったが、何だか妙に面白かった。
常設展は、土器を使う時代から昭和まで、順を追って紹介され、
自分の住む土地の歴史を一気にタイムトラベルするような気分になれる。
鎌倉にある寺の一部や、戦前の住宅の一部を原寸大で再現したり、
身近に感じられる収蔵品や浮世絵などもふんだんに展示してあり、
飽きずに全部を見る事ができた。
博物館なんて・・・と思っていたはずなのに、
すっかりその面白さにはまっている(爆)
ちょっと視点を変える事。
ちょっと視線の向きを変えてみる事。
食わず嫌いで、その大切さすら忘れていた事に気付いて、
ちょっとだけ自己嫌悪。
柔軟な考え方を持っていても、いつもと同じ動きしかしなければ
柔軟な考えとは言えなくなる。
そんな当たり前な事にすら気付かないほど、余裕が無い、と言い切れないのは、
無意識に守りに入っている自分に気付いたから。
色々な事に気付いて、楽しくもなって・・・
しっかり打合せした内容は、記憶から抜けてたりする(/--)/
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