目の前に、今時の若者カップルがいた。
茶髪にローライズのジーンズ。
キラキラ光るベルトをして、緩んだ腰回りを目立たせている彼女と、
ベーズボールキャップを斜めにかぶって和柄のタンクトップをずるずると羽織り、
軍用パンツをずり下げて履いている彼。
ごく普通のカップルなのだが、おかしいと思ったのは彼のパンツのずり下げ度だ。
膝まで下げてる?
とききたくなる位に、下がっているのだ。
会社でも、若いスタッフには、そういった傾向はある。
だらっとTシャツなりタンクトップをパンツの外に出し、
ジーンズは腿の中程まで下げていたりする。
「なぜ?そこまで下げてんだよ?」(みっともないなぁ)
「下がっちゃうんですよ」(うるせぇんだよ、オヤジ)
「歩きにくくないのか?」(そんなんで仕事できるのかよ?)
「平気っすよ」(仕事ちゃんとしてんだろ?)
「そのカッコで走らなきゃいけない時に走れなかったら
禁止するからな!」
「だいじょうぶでぇ〜す」(大きなお世話ですよ〜だ)
といった会話がたまになされるが、アシスタント達もそれなりにプロ。
そんな格好でもちゃんと走ったりするから、こっちも機嫌が悪い時以外に文句を言う事はない。
しかし・・・・
物事には程度ってモノがある。
股の部分が膝まで降りてたら、
いくらなんでも歩きにくいだろう?
どこまで下げるかが大切なんだろう・・・と想像できるけど、
ど〜見ても変にしか見えないのだが(^_^;)
「ファッションだって事はわかってんだけどさ、
俺はそういうだらしないの嫌いなんだよね」
「これって、体型を隠すにはいいんですよ」
「あのさ、俺より遥かにデカイ体して、体型もクソもないじゃん?」
「いや・・・やっぱり・・・」
Tシャツもポロシャツもパンツの中に入れたい自分としては、
若手が言う感覚は理解できそうにない。
バイク乗りの習性で腰に色々と付けているから腰周りはすっきりしないと不便だし、
自分が彼らの好むファッションに則っても、似合うわけもないとよくわかっている。
だが、それにしても変だ・・・・・
と思っていて気がついた。
世の中、平和過ぎるんだ。
膝までパンツを下げていたら、喧嘩売られた時確実に負ける。
誰かに襲われたら、間違いなくボコボコにされて終しまい。
だから、動きやすく逃げやすいスタイルしかしなかったし、
武器もすぐ出せる場所にセットした。
逃げる必要もなく、素早く動く必要もない、平和で個人主義な社会が
こんなファッションを可能としている事をどう思うべきか?
それにしても・・・・
あれだけみっともない格好をした男と一緒に歩ける女もまた、
平和ボケ日本が生んだ能天気な若者なのだろうねぇ(/--)/
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