「あなたは何故,今の仕事を選んだのですか?」
「一生の仕事って思った時,それまでやってた仕事は違うって思ったんですよ。
で,ずっと心の中に引っかかっていた仕事に就きたいと思って,
それで勉強して,この事務所に入りました。」
「楽しいですか?」
「それはもう・・・(^_^)」
世の中にどれだけの人が,
自分の好きな仕事をしているのだろう?
取材で出会った若者は,20代でありながら,
明確に自分の道を見つけ,そしてその道を自分の力で突っ走っている。
思い出すと,自分にとって仕事は,
やりたい事の為に必要な手段でしかなかった。
自由な時間が取れて,とにかくちゃんと収入があって,
仕事さえしていれば文句を言われない・・・という仕事は,
当然の事,仕事に対する愛情なんて,これっぽっちも起きるものじゃなく,
ただただ作業をするだけの時間にしか感じられなかった。
だから,その会社を辞める時,
「何故,辞めるのか,教えて欲しい」と尋ねられても,
どう答えていいかさえ,解らなかった。
単純に言えば,給料の低さと待遇の悪さ,そして身内贔屓・・・と
ありがちな問題点はいくらでもあげられたのだが,
自分の労働コストが低く見積もられている事にのみ,腹が立っていただけの事。
で,「やりたい事があるので」とその部分だけ正直に答えた事を思い出す。
今,自分がやりたかった仕事に就いている。
その事を,すごく幸せだと,感じている。
勿論,得られるサラリーに満足できるものじゃなく,
いくら働いても収入が増えない構造にむかつきつつも,
それでも良しとできるのは,このページを持っているからかも知れない。
時間は自分で作る物。
忙しくても,日々感じる事を目一杯受け止めて,
それを何かの形で表現していける事は,
私にとっては快感を伴う,生きる上で必要な行為だと思っている。
ただ,その感じる事を,忙しさを理由に行わないでいると,
どんどん感じるためのアンテナが錆びていってしまうようだ。
取材で出会った若者の声は,
「自分の今の足取りを俯瞰から見るように」という命令に聞こえた。
まだまだ,守りに入るワケにはいかない・・よねぇ(^_^;)
|