昼食を仕事仲間と食べていた。
1食850円也の和定食で、ちょっとだけ心豊かになれる。
仕事の事を食事に持ち込まないのがルールで、
味を楽しんだり、日常生活での問題や愚痴などをオブラートに包んで
食事の調味料にするのが、結構楽しかったりする。
「きゃぁぁっぁ!」
「あっはっはっは!」
「やぁだ〜もぉ〜」
二つ隣の4人がけのテーブルに陣取った20代に見える女性が3人、
店の中に響き渡るような大きな声で雑談をしている。
「結構、うるさいなぁ」
「酒、入ってんのかねぇ?」
「いや、お茶飲んでるだけみたいっす」
店は、カウンターに8人、テーブル席で12人という感じの広さでそう大きく無いから、
居酒屋で酔っぱらった感じで喋られるとうるさい事この上ないのだが、
彼女達は自分達の声がデカイ事に気付く様子もなかった。
「また振っちゃったのぉぉ?」
「だって、ケチなんだもぉぉん!!」
無意識に「うるせぇ!」と口をついて言葉が出たが、
彼女達の剣幕に届く術も無い(・_・、)
「自分達じゃ、迷惑かけてる事に気付かないんだろうなぁ」
「無理っすよ。」
「常識なさそうなメンツだよなぁ・・・」
「耳、悪いんじゃないのかな」
普通の会社員の場合は、1時には職場に戻るためにゆっくりしないのだが、
1時を過ぎても彼女達は席を立つ素振りも見せなかった。
「女が3人寄ると『かしましい』って言うけど、まさにそんな感じだな」
「しかしさ、定食食べる店で食事が終わってもお茶だけで粘って
しかもうるさいとくれば・・・営業妨害だな」
「こっちだってうるさく無くてもゆっくりしてるじゃん」
「少なくとも、あいつらほど廻りに迷惑はかけてないと思うな」
自分さえ良ければ、いい。
自分さえ楽しければ、いい。
そんな考え方が当たり前に、なりすぎている。
そう言えば、環境問題だって似たようなものだ。
自分の生活によって将来が危機的な状況になろうと、
知ったこっちゃない・・という考えの人が多いと言ったら、言い過ぎか?
「あのさ・・・かしましいって・・・女3つの漢字だよな?」
「そうだよ」
「んじゃ、男3つでなんて読むか知ってる?」
「知らん。」
「そんな漢字無いぜ・・・・・あ?」
「あ?」
オチは言うまい(^_^;)
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