何かがシフトした。
そう感じたのは、いつもの通勤路で見た木立が
凄く浮き上がった見えたからだ。
厳しいスケジュールの中、少しだけ余裕が生まれてきたのは、
仕事の分担が合理的になされ出したから。
実際のところ、睡眠時間がだいぶ増えてきて、
物事の対する感性がだいぶ戻ってきたように感じている。
そして今朝、通勤路で当たり前に見ている風景が、
まったく違うように見えた事が、実に新鮮だった。
朝日が、木立に当たって、
その部分だけが浮き上がり、
その木立が一つのゲートのよう。
今までずっと求めていた、
新しい世界への門のように、
それは私がその場所に現れるの待っていたようだ。
感じる事を表現する。
その表現が、自分以外の誰かにも伝わる事。
それが、嬉しくて表現する事を磨いてきた。
しかし、感じる為の訓練をいくら積んでも、
感じるための心の窓が開かないと、
新しい感じ方をするチャンスに気づけない。
そんな当たり前な事を忘れているほど、
毎日が忙しく、攻撃的で、
自己防衛のために心を閉ざしていた事を、理解した。
子供っぽい感情や、ねたみ、嫉妬、
そして満たされない感情の渦の中で、
たった1人で生きていたように錯覚していた。
自分自身がしっかりしていればどうにか立っていられる・・・と思いこみ、
自分自身を保つために無意識に誰かによりかかって傷つけたり、
表面的な言葉を真に受けて間髪入れずに殴り返したり・・・・の連続。
しかしそれでも、全力疾走を止めずにきたのは、
それが自分自身の存在証明だ・・・と信じていたからだろう。
とにかく、山を越えた。
うまく説明はできないが、
瞬間的にそう感じた。
その証明が、見える物の劇的な変化。
それに気づけた事が、嬉しかった。
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