昨晩の「餐庁」は酷かった。
「鼎泰豊」は日本国内のフランチャイズより酷いかもしれないし、
焼き餃子も、所詮は何かの真似でしかなかったのだ。
香港に来てこれでは意味がない・・・と言うか、
入った瞬間に失敗した・・と感じた自分の予感を信じるべきだった。
で、今日は、今まで入った事のない超のつく高級店に入ってみる事にした。
「すみませんが、福臨門酒家の予約をお願いしたいのですが。」
「コースになさいますか?」
「昼なので飲茶でとれますか?」
「しばらくお待ち下さい。
こちらで予約を入れてみます。」
「それと、夜に農圃という店の予約も取って欲しいのですが?
ただ、そちらのカードが使えるかは解りません」
「ご安心ください。
カードが利用できなくてもこちらでお調べいたします。
お店の名前をもう一度お願いできますか?」
「コーズウェイベイにあるレストランで、ファームハウスレストランと英語で書いてありますが
農圃の圃は農場とかで圃場という言い方をする字なのですが・・・」
「お任せください。
そちらもお知らせして、香港担当スタッフよりご連絡差し上げます。」
今まで、カード会社のデスクを使う事は殆どなかったが、
(何故なら、予約しなきゃ入れないような店には行かなかった)
今日アタックをかけるのは超がつく高級店と、最近賞を取ったコックの居る超人気店だ。
しかも今日は大晦日で、家族で食事に出る人も多くいる日なのだ。
つたない英語で予約をするより、こういう時にこそカード会社を利用しよう・・と思ったわけだが、
この方法は想像以上に賢いやり方だったことはその後すぐに解った。
ものの10分もしないうちにカード会社から電話が来たのだ。
「ご依頼の予約ですが、どちらもご希望通り席が取れました。」
「ありがとう。
で、実際にはどうすれば良いですか?」
「どちらも日本語のできるスタッフが玄関でお待ちしています。
福臨門は九龍のお店でよろしいですね。」
「はい。」
「農圃はでは当社のカードもお使いいただけます。
もし日本語が通じない場合は、メイというスタッフをお呼びください。
彼女には私がこの予約について話をし、アテンドについてもお願いして・・・・」
当たり前の事だけど、
こういう利用法を実際にやってみないと、
カード会社の有難みはわからない。
そしてどこかで、いい加減な対応しかできないのでは・・・という偏見が
こういった予約法を遠ざけていた・・と気がついた。
福臨門(九龍)酒家
FOOK LAM MOON RESTAURANT
尖沙咀金巴利道53-59號1樓8號店
Shop 8, 1/F, 53-59 Kimberley Road, Tsim Sha Tsui
tel 2366-0286
飲茶としての王道を頼む。
蝦餃(海老蒸餃子)
フカヒレ入りスープギョーザ
翡翠餃子
焼豚包
牛肉焼売
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そして、鹹魚鶏粒炒飯(120HKドル:約1700円)をオーダーした。
ど〜しても、ど〜〜しても、日本で食べた物とこの福臨門で出すコレの差が知りたいのだ。
香港で食べた鹹魚鶏粒炒飯(はむゆーちゃーはん)は、
例えば鮭を使ったレタスチャーハン等に姿を変えて日本でも
そこそこ食されているもの
だが、大珍樓別館で食べた時はまさに本場の味だ・・
と感心させられて以来、もう一回本場で食べてその差を確認したい・・・と
常々思いつつも、とうとうそれ以来香港に来れる状況にはなかったのだ。
日本でも1500円を超えるチャーハンなんてバカヤローだが、
この香港においてそれ以上のチャーハンなんて許し難い・・と思いつつも
期待と興奮と諦めの混じった感情でこのチャーハンを待つ。
そして出てきたチャーハンは・・・・
うそ?
マジですか??
あっさりとしてパラパラとしたチャーハンの味は、
大珍樓別館で食べた物と大差ない味だったのだ。
勿論!
美味しいです。
比べたら、絶対福臨門の方が美味しいです。
でも、別館の味も、かなりの物だ・・という事がよくわかったのだ。
このチャーハンが出てくる前に食した点心は、どれもが素晴らしかった。
特に蝦餃(はーがう)の海老はこれ以上プリプリな海老は無いんじゃないか・・
という食感と、海老の香りが口の中に広がる素晴らしいもので、
高いだけの事はある・・・と納得させられていた。
そして、だてに高いわけじゃない・・・という教訓は、
翌日、見事に裏付けされてしまう事になるとは・・・・
思いもしなかったのだが(^_^;)
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