「弁当買いに来てますが、何か欲しいですか?」
「ありがとう。 で、何がある?」
「今は『おろし』のフェア中で・・・、おろしハンバーグ・・・おろしチキンタツタ・・・」
「おろしハンバー・・・・、いや、ありがと。
今日はちょっとやめとく。
折角電話くれたのにゴメンね。」
「いいえ〜、たまたまのついで・・ですから。
じゃ、どこかに食事に出ますか?」
「そうだね。
なんか酸っぱい物でも食べようかな・・・と」
「弁当買ったらすぐ戻りますので、皆さんが出る時にどうぞ。」
「了解。 わるいね」
事務所を空ける事ができないため、食事のタイミングを気にするのは毎度の事。
しかし、今年の4月からスタッフが減ったため、部下と連絡を取りつつランチタイムを取らないと、
オフィスを守る人間が不在になる事も起きるので、ここのところ弁当が多かった。
だが今日は、外で食事ができそうだ。
久々のランチはどうしよう・・・・
疲れてるから酸っぱい物・・と口から自然にこぼれたから、そんな感じで考えよう。
「酸辣湯麺」「冷麺」「冷やし中華」・・・・
「冷やし中華」ってこの時期じゃまだだよなぁ・・・
ダメだって思うと、余計食いたくなるよなぁ・・・・
まてよ・・・
あの店だったら、5月の連休後から「冷やし中華」を始めてるんじゃなかったけ・・・?
「留仙閣」
045-662-5874
横浜市中区山下町106
11:30〜15:00、17:30〜21:00(土・日曜、祝日は11:30〜21:00)
もう何度となくこの店を紹介しているが、
ここの「冷やし中華」は私にとっては基準となる「冷やし中華」なのだ。
そしてその「冷やし中華」は「留仙閣」の人気メニューでもあり、
連休明けの蒸し暑くなった頃から、必ずオーダーが入るものらしい。
(昔は夏しかやってなかったのだが、あまりオーダーが多いのでこの時期から始めた・・とか)
「冷やし中華ね」
「上?」(950円:昼値段)
「もちろん!」
相変わらず愛想の悪いおばさんの応対だが、今年一番の「冷やし中華」だから文句はない。
付けすぎると鼻が痛くなるようなカラシと酸っぱいソースを楽しみ、
海老や小柱、焼豚にきくらげ、そして胡瓜と錦糸卵を麺と共に食べる・・・・・
オーダーした瞬間から、頭の中をグルグルと「冷やし中華」が飛び交って、
腹が急に痛くなるほど空腹を訴えだした。
そもそも「冷やし中華」は高い。
手間がかかるから・・と理解できても若い頃はその差が厳しく、
しかも腹いっぱいにならない食べ物として、忌み嫌う対象にもなったりした。
味は好きでも、食った気がしないのは許せなかっただけだが、
その結果、インスタントの「冷やし中華」を二食分作って食べたりしてその恨みを晴らし、
外で食べるのは特別に余裕がある時だけだった・・・と思い出す。(^_^;)
そう言えば同僚がまた「冷やし中華」好きで、ヤツ仕切の仕事で食事になると、
必ず「冷やし中華」を食おうとしてヒンシュクを買っていたのも懐かしい。
(「こんなもんで腹いっぱいになるって言えるのか!」と他の全員に怒鳴られた事、数知れず)
で、今は安くなったか・・?と尋ねられても「YES」とは言えそうにないが、
この「留仙閣」の「冷やし中華」は具沢山で盛りが良くて、満足度はかなり高いのだ。
(大盛りを頼むと飽きる程の量)
今年一番の「冷やし中華」は美味かった。
具も去年と変わらず豪華なままで、スープも穏やかな酸っぱさで爽やかな味だ。
カラシを付けて、鼻にツーンとくる感触と中華麺独特の匂いの合唱を楽しみ、
胡麻のプチプチ感とキクラゲのコリコリ感を交互に遊ぶ。
胡瓜の青臭さとちょっとウスターソース風のスープの相性がまた良く、
海老と焼豚の濃厚な味の箸休めにはピッタリだった。
ほんの1時間のブレイクは、仕事の効率には大きく作用する。
それを実感できただけでも外に出た意味は大きい・・・と、思えた。
やっぱり、たまには美味しいランチを食わなきゃいけないね(^_^)
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