「たまにはカレーが食べたいな」
「インド系? 洋食系? エスニック??」
「横浜系!」
「って何だ??」
「横浜ってカレー専門店多いでしょ?
その中でオリジナルってヤツは彼処しかないでしょ?」
「カレーミュージアム・・・の事じゃないよね??」
「横浜橋商店街の傍の・・・」
「わかりやした!親方ぁぁぁ!」
「シンナーに気を付けて壁塗んな!!」(スネークマンショーじゃねぇっての)
「・・っでぇじょぶぅですぅ、おやかたぁ!」(と思いつつ、返すバカ)
「しょっぱさに気を付けて、カレーくんな!!」
「シツコイようで・・・・」
最近横浜はアジア系外国人が増え、インド・スリランカ等の本格的カレーに加え
タイ等のエスニックカレーが簡単に食べられるようになってきた。
勿論、「梅香亭」や「小西レストラン」「センターグリル」等の洋食屋は古くからあって、
所謂「カレーライス」はどこでも簡単に食べられるが、その洋食系に似て非なる
「中華街カレー」も存在するから面白い。
じゃぁ、横浜オリジナルと言えるカレーがあるのか?・・と考えれば、
一軒だけ「横浜オリジナル」と言い切る店が存在した。
「横浜カリー アルペンジロー」
045-261-4307
横浜市中区弥生町3-26
11:00〜21:30(LO)
月休
山小屋風の造りを目指しているのだろうが、店内はちょっと古めのスキー場のホテルの様。
コンクリート打ちっ放しのホールと、普通のテーブル席がある部屋がある。(50名は入れない感じ)
ホールはオープンキッチンをカウンターが囲む造りで、客より厨房がデカイ感じもするのだが、
作るところを見せるのは、腕前に相当の自信がある証拠。
料理人も4人位が厨房で働き、ホール担当も丁寧過ぎるほどのサービスの良さ。
カレー専門店と言うより洋食屋のようにも見えるが、それもそのはず、
この店のカレーは、ちょっとばかり変わったシロモノなのだ。
カレーソースは小麦粉を入れないサラサラしたタイプで、
オリジナルスパイスで4日煮込み2日寝かせる逸品。
牛・豚・鶏等の具はどれも豪快に大きく、別に調理されてそのソースがかけられる。
カレーは小振りのフライパンに盛られてが、そのフライパンを覆い隠す様。
ちょっと見ると、多目にソースがかかった肉料理にすら見える・・と言えばその雰囲気が想像できるか。
とにかく、その具を調理するためのスペースはかなり必要なため、
結局洋食屋と変わらない厨房となってしまうらしい。
牛カレーといきたいが、マトモなステーキが載ってくるため料金もそれなりで腰が退ける。
(1800円から・・・・だぜ(^_^;))
で、量も多くリーズナブルな豚カレーをオーダーしたら、
相変わらず豚ロースソテーがデ〜ンと載って出てきた。(1230円)
辛さを示す単位が山の名前で、一番甘いのが「野毛山」、
一番辛いのが「エベレスト」だが、フリーク用にさらに辛い「天国」もある。
山の雰囲気を出そうとしているのはそのネーミングだけでなく、ご飯は角形の飯盒で出てきて笑いを取る。
そしてその飯盒の使い方で、この店に慣れているかどうかが解るから面白い。
「笑うよね・・・この安っぽい飯盒。
でも、この飯盒ご飯って好きなのよ〜」
「山じゃ、こんな角形の飯盒なんて使いそうにないよね・・・
あっダメダメ! ご飯をそのままお皿にあけちゃダメだよ」
「どうして?」
「そうするとせっかくの玉葱が一番下になって、意味ないじゃん」
実は、飯盒にはご飯の上に玉葱を揚げた物がのっているのだが、
蓋を開けて皿にご飯をそのままぶちまけると、どうしてもその玉葱がご飯の下に敷かれてしまう。
「だから、こうやって飯盒を逆さにして振ってご飯を蓋に落としたら、
そのまま飯盒の胴を持ちあげて・・・」
「プリンみたいだ」
「で、これを皿にのせれば・・・ほら! ちゃんと玉葱が上になるだろ?
ここにカレーをかけて、クリスピー感を楽しむ・・・と」
「混ぜて食べちゃえば一緒なのに・・・」
いいんだよ
こうやって常連しかやらない方法をやるのが、一つの楽しみにもなるんだよ!
「カレーってさ、いちいちかけてチビチビ食うの嫌いなんだ。
だから本当はこうやって分けて出てくるのはねぇ・・・」
「じゃ、どっちだっていいじゃん。
飯盒ひっくり返さなくても・・・・」
「ま・・ね
分けた方が豪華に見えるからするんだろうけど・・・」
「そういや、香港の市場で見たカレーは凄かったよ」
「どんな?」
「カレー皿にご飯ドンッと盛って、その横に茶碗に入ったカレーを載せてる。」
「え? ご飯と茶碗が一緒って事?」
「そう。 さすがに分けるべき物という概念も、本末転倒かなって思ったよ」
「俺の香港で食べたカレーは、全部ぶっかけてあったよ・・・」
「やっぱり美味しいわ。
ここのカレー」
横浜でカレーを食べるなら、
こんな変わり種も試してみては如何だろう?
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