今日こそ彼処に行くぞ・・・と心に誓う。
行っても行っても満員で入れなかった彼処に・・・・
「牛角 反町店」
045-326-2929
横浜市神奈川区反町1-6-1
17:00〜24:00
会社を18時過ぎに飛び出し、肉の匂いがついてもよいように着替え、
19時前に店にたどり着いたら、さすがに順番待ちする客がいなかった。
よし!
今日は入れるぞ(^_^)
「いらっしゃいませ〜」
「新規オーダーいただきました〜」
「喜んで〜」
やたら店員のかけ声が大きく、オーダーを受けた時には全員で「喜んで〜」と合唱する。
これって、どっかの居酒屋と同じスタイルじゃん(爆)
テーブル席、大机、掘り炬燵形式の座卓、カウンターと色々な席があって、収容人数はざっと50名位。
そんなに広くない店内にそれだけの人数を詰め込む工夫は、カウンターなどを上手に利用した、
客間距離を短く設定する設計の勝利だろう。
肉は炭火で焼くタイプで、ロースターには煙を吸い込む工夫があるのだろう。
焼肉屋にはつきものと思っていた独特の匂いは感じられず、気軽に入りやすい店だ。
そのためか店内は2卓を残してほぼ満席。
そして、焼肉屋では珍しいカウンターの端に案内された。
焼肉って、皿とか多いから大丈夫か??
と思うが、奥行きがあるから良いのかもしれない。
しかし座ってみると、さすがに狭い。(特に横方向)
しかも私の右側は配膳口などを目隠しするために壁があり、
その壁に右肩がぶつかりそうになるのだ。
二人で座ったら、足が密着するか息が詰まるか・・といった感じがするが、
横の女性客が空いているシートに荷物をドンと載せていて、
座る場所をシフトさせられているのが余計に環境を悪化しているようだ。
「カルビ」490円
「ハラミ」490円
「霜降り特選カルビ」880円
「サンチュ」390円
「温タマキムチ」190円
「冷麺(ハーフ)」390円
「生ビール」390円:中ジョッキ
安いと感じさせるための典型的な料金設定で、量を押さえて少人数に対応させているが、
ハッキリ言って肉質も量も大した事はない。
特選と普通がどう違うか・・とカルビを両方頼んでみたが、普通の焼肉屋の並よりちょっと良いのが特選で
ちょっと質が下がるのが490円物と言えば解るだろうか。
ハラミは安くて美味しいと随分知れ渡りこの中ではまともな肉に思えたが、
許せないのは「温タマキムチ」だった。
小さな小鉢にポーチドエッグとそれより少ないキムチが入って190円。
普通の焼肉屋でキムチを頼むと4〜500円は取られるけど、キムチの量は10倍ある・・と思う。
これじゃ、お通し?と悩みそうで、キムチを頼んだ意味も無かった。
客層は若い。
若者、それも女性客が多い。
そして混んでいるためか、オーダーしてから料理が出てくるのが遅すぎる。
カウンターの端から配膳口がよく見えるが、上がった料理はなかなかサーブされず、
客に対して店員数が少ないのが見てとれる。
やっと肉が出たきたが、一緒に巻いて食べる「サンチュ」が出てこない。
もしかして・・と配膳口を見れば「サンチュ」の皿は放置してあるが、誰もそれを持とうとしない。
しばらく見ていると「これ何処?」と一人の店員が尋ね、やっとその皿を持ったが違う方へ去った。
何だよ・・・「サンチュ」無しかよ・・・
これからコッチのを盛るのかよ・・・
仕方なしに肉だけを焼いてゆっくり食べていたら、さっき「サンチュ」を持って消えた店員が、
それを持って逆方向からサーブした。(店内を回ってきたらしい)
肉が無くなってたら突っ返すところだ。
ここの店ってどうなってんだ?
だが、これはまだまだ、序の口だった。
「ビールお代わりお願いします」
「ありがとうございます。
カウンター4番さん、追加ドリンクオーダー入りましたぁ!」
「喜んでぇ〜!!」(店内従業員、一斉発声)
うるさいよ。
すぐ後ろで叫ぶなよ・・・と怒る気持も冷め切って、
いつになったら来るのかとキョロキョロしているとやっと出てくる冷やしすぎのビール。
比べるために同時にオーダーした「特選カルビ」は出てくる気配さえない。
(生ビール・特選カルビ・冷麺ハーフを同時オーダーした)
焼肉屋で焼く肉が来ないなんてアリ・・・かよ?
これじゃ、ビール飲みきった頃に来るんじゃないか??
と待つこと10分。
生ビールの泡がすっかり失せる頃にやっと肉が出てきたが、この分じゃ冷麺も当分出そうにない(;_;)
「冷麺上がりましたぁ!
カウンター1番・カウンター4番さんハーフ・2番テーブル・6番テーブル・・」
「喜んでぇ!!」
うるせぇ!
人の真後ろで叫ぶんじゃねぇ!!
何だか、ゲッソリしてきた。
全員で一々叫ばれると、落ち着いて食えないじゃないか・・・(-_-;)
冷麺ハーフを頼んだのは私だけらしい。
カウンターと言ったから、多分ソレだ。
ビールも終わって、肉も無くなって、狭いカウンターで居場所もなく、
早く冷麺食って帰ろ・・・と考えていたが、今上がった冷麺がちっとも来ない。
見れば、数多く並んだ冷麺の器。
サーブされる順番を待っているようだが、店員がいない。
生麺から茹でます・・とそそる事がメニューに載ってたから頼んだけど、
ずっと放置したら伸びちゃうぞ、いくら冷麺でも・・・
来ない。
ちょっとも来ない。
もう随分前に「上がり」の声を聞いた。
なのに「冷麺ハーフ」はやって来ない。
気になって配膳口を見ると、ハーフの器だけが取り残されている・・・
アレ・・だよな・・・俺の冷麺・・・
自分で取りに行こうかな・・・
でも、もしかして自分のじゃないのかな???
横の女性客はだ〜っと料理の皿を広げて、ぎゃぁぎゃぁうるさく喋っている。
こっちは、空になったジョッキと皿を前に、イライラしている。
もう帰ろうかな・・・と思った時、やっとその「冷麺ハーフ」がやってきた。
「すいませんが、あいたお皿と炭火を持っていって良いですか?」
「食べ終わるまで待ってよ。
随分待ったんだ」
「あっハイ・・・」
「こちらのお皿は」
いいから失せろ!
狭いのに目の前に手を出すんじゃねぇ!!
手振りでその作業を断り、冷麺を口にすると・・・・
何だこりゃ??
麺、フニャフニャじゃねぇか!
レジで、久々に文句をつけた。
「横方向に狭いカウンターだと知っている店員は、横に場所を大きく取る客をコントロールしろ」
「料理が配膳口に出てたら、速やかに持って来い」
「放置されたせいもあるだろうが、冷麺は茹ですぎ。美味しくない」
「彼処の客がなぁ〜」と振り向いて説明しようとして気付いた。
荷物置きスペースが椅子の下にあるじゃないか!
つまり、店員は狭いカウンターに客を案内していることを認識しているのではなく、
マニュアルにそって客を誘導しただけなのだ。
フロア担当者が後ろから見れば、
カウンターの端で壁に貼りつきそうに食べている不自然な姿が解るはず。
何でそんなに・・と想像する能力もマニュアルもないから、
必要以上にスペースを取っている客の荷物を荷物置き場に移動さえる配慮が出ないのだ。
単品での価格は安いが、結果的には3790円。
美味しい・・と思える料理は無く、不機嫌になっただけ。
しかし、クレームをつけた私に対し、真摯な態度で対応した店員は素晴らしかった。
わざわざクレームをつける意味を十分に理解し、次の営業に繋げようとする感情が見えた。
帰る時、外まで見送りに出て深く頭を下げる店員が居た事は、
本来なら「二度と行かない店リスト」入りだった事態に猶予を与える気持を湧かせたのだ。
計算しつくされたマニュアルは便利な物。
しかし、その意味を理解せず、従うだけでは意味がない。
挑戦無き企業は生き残れない時代には、
考えさせるためにマニュアルも必要なのかもしれない・・・と思った。
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