一触即発を楽しむ。
それは、若さ(馬鹿さ)の証拠なのだろうか?
交差点で横に並ぶと、必ず仕掛けようとしてみたり、
早い奴がいたらドレほどのモノか・・と追いかけてみたり・・・
公道においてほんのちょっと前へ出る事が、どれほど大事なのかは解らないが、
確かに若い頃は、前走車を煽って千切って・・・と乱暴な走行を繰り返していた。
みなとみらいの4車線道路を、いつも100マイルまで引っ張って走るのだが、
明らかにコチラより直線が早い奴が追いかけてきた。
今の私は、だから・・と言ってさらに加速したりする事はしないのだが、
執拗に追いかけようとソイツはする。
赤灯が点いてないから、全開する必要はない・・・な。
それじゃ、無視しつつどんな奴が観察するか・・・。
交差点で停まっていると、真横に停めたソイツはブルーの綺麗なGT-Rだった。
最新型を何もソコまで・・と思うほど改造しているように見える。
(ボンネットには穴が空き、タイヤのハイトは恐ろしく低く、重低音を響かせるマフラーがうるさい)
車エンゲル係数の高そうな奴だな・・・と覗き込むと、
年齢が低く見えるドライバーは、コッチの顔を見ようともしない。
ふ〜ん
明確に勝負かける勇気はないのね
ただ、早い車に乗っているから、回りを蹴散らして走りたいだけなんだ・・・
公道走行に勝負は無いはずだが、
速い車の所有車は、どうしても他の速い車を千切ろうとする。
最近のターボ車は400クラスと同等の加速をするから、
敵うワケないのにバイクすら追い抜こうと頑張ったりするのだ。
そして、横に並んでも、明確に勝負かけたよ・・という意思表示をしないよう、
抜こうとした相手を見ないようにしている奴が多すぎる。
(後で停められて、本格的なケンカになるのは嫌らしい)
若い頃はハイスピード車を所有できなかったから、そういう臆病者を相手にする時は
コーナーでスコッと抜く事だけを目指したっけ。
じゃ、今は?
やっぱりコーナーをいつもより素早く回ってしまったりする(爆)
結局年齢より馬鹿さ加減が勝り、大人げない行動に出てしまうのは情けない。
が、馬鹿には馬鹿に解る形で指導するのも、大人としての努めじゃないだろうか・・・
(と必死に、弁明に勤しむが、やっぱりコレは死ななきゃ直らないタイプかな)
シグナルが青になった瞬間、奴の前へかぶせて左折する。
「ヤルならノルよ」と解るように、全開で立ち上がる。
奴は驚いたようにもたつき、そして猛然と加速してきた。
が、その先の信号は赤。
結局奴はまた、コッチの真横に並ぶ事になった。
さぁ、今度はコッチを見るかな・・・・・?
いや、さっきより強ばった顔付きながら、決してこっちを見ようとしない。
このシグナルの先は左折で、その先は間違いなく渋滞している。
だから、スライドを押さえながら急制動できなければ、事故必至だ。
その左折でもう一回、奴のためにも進路を塞ぐ予定だ。(そうしないと誰かに追突する)
そして・・・・
今度は同等の加速を見せるGT-Rを斜め後ろに従えながら、明確に奴の進路を塞ぐ形で左折した。
目の前はブレーキランプの海。
そこへ素晴らしいスピードで飛び込んだ2台。
公道のコーナーはサーキットと違うから、その先の状況を把握して飛び込まないと事故になる。
そのための役立つのは経験からくる予測だが、横も見ずにフル加速するような若きドライバーには、
公道に潜む魔の存在を理解する経験は往々にして少ないようだ。
どうにか車を斜めにして停車した奴は、その後絡まずに大人しく追走する事にしたらしい。
加速すれば距離を保ちつつ加速し、減速すれば車間を変えずに減速するのだ。
ウザったいので、道の真ん中に停めて文句を言おう・・と振り向いたら、
さっきまで見えていたHIDランプの明かりが何処にもいない・・・・。
え?
今の今まで、ちょっと後ろを眩し過ぎるライトで照らしていたのに・・・。
廻りの車にHIDランプ使用車は居ず、道の真ん中に停めたコッチを邪魔そうに避けていくだけだ。
私は、何と一緒に走っていた・・・・んだろう???
|