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Malt Crazy
道楽もほどほどに
日記的雑感
 
 

ドラゴン・ムーン

「毎度、遅くなってすまんね」

「しょうがないさ、仕事だろ?」

「あぁ、もう大変でさ・・・・
 で、何食う?」

「って、この時間じゃ、開いてる店の方が少ないんですけど?」

「何食う?何食う?」

「ご自分でお考えになられるご予定は無いのですね?」

「今、あまり考えられません・・・」

「そうですか、
 では、そんなアナタにピッタリのお店へお連れしましょう」


「龍月食房」
 045-681-1185
 横浜市中区山下町200
 11:45〜14:00 17:00〜26:00
 無休


「中華じゃないの?
 ここ??」

「中華もあるけど、エスニック混じりのフュージョン・・・かな」

「知らんかった・・・」


深夜11時半に中華街で食事をする難しさは何度も書いているが、
実際、選択肢の少なさからドコへ行っていいか解らなくなるほど味を覚えてしまっている私としては、
中華以外の物が食べたくなっても許されると思うのだ。

エスニックと言っても、本格的というよりソレっぽいアレンジをした無国籍料理にも見えるのが、
この店の特徴であり良いところでもあって気に入っているポイントなのだ。


「深夜だから、量少な目にしようぜ」

「もしも〜し!
 腹減って死ぬ・・・とか、ほざいてませんでしたか?」

「すいませ〜ん! 生くださぁい!! ピッチャーで!!!」


食うより飲む・・・・のね

だったら最初からそう言えヨ!

そしたら、「ウィンドジャマー」の「キャプテンズバーガー」とか
「チョーズプレイス」の「ガーリックピザ」とかも良かったじゃねぇか・・・・


「生春巻」700円
「青菜炒め」780円
「殻付き牡丹海老のマヨネーズソース」780円
「フォー」 880円
「生ビール(ピッチャー)」 2450円


「俺はさぁ、スーパードライは嫌いなんだよ。」

「そうだっけ?
 まっいいじゃんいいじゃん、飲んじゃえば一緒よ」

「違うと思うんだけどなぁ・・・」


ここの「生春巻き」は、ソースが辛目で美味しくいただける。
まさにビールを飲め・・・と言わんばかりの味では・・・ある。

今日の「青菜炒め」は空心菜を使ってオイスターソースで味が整っているが、
何かエスニックを感じさせるスパイスが使われている。

香菜を突っ込むだけでエスニックを演出する店も多いが、ソースに何か秘密が隠れていそうだ。


「値段のワリには美味しいじゃん。
 中華料理って結構高いから美味しくないと許せんが、コレッくらい美味くてこの値段なら
 絶対文句なんて言えないね。 でもさ・・・・」

「何だよ?」

「横浜らしいって感じじゃぁ・・無いんだよなぁ〜」

「良く言うぜ、ビール飲めりゃいいんだろ?
 それだったら『アマゾンクラブ』の方が横浜っぽくて良かったかもよ?」

「やっぱさ、中華街でしょ。
 中華街に来て、こんな時間で食べるっちゅ〜のがいいのよ。
 アマゾンもここもどこにでも有りそうにも見えるぜ?」


うるせぇ客だな・・・・


「だからさ、エビマヨが欲しかったんだよ。
 中華街で出すエビマヨなら、激戦区ならではの味があるだろうからな」


考えてないわけじゃ・・・ない、と。


敢えて殻付きの牡丹海老を選んだのは、そこら辺の計算があったようだ。

コッチとしては食べにくい殻付きは外したかったところだが(芝エビも選べる)
奴がソッチが良いと譲らなかったのだ。


殻付き海老の料理は中華街では多く存在するが、「山東」が出す「海老の胡椒炒め」のように
そのまま炒めだけの物や「海員閣」の「車海老の揚げ物」のようにまんま揚げちゃったような物が多く、
「鳳林」が出す「大正海老のチリソース」のように殻ごと食べさせる物も多い。

牡丹海老を殻ごと料理したとしても殻は硬そうだな・・・と思っているところに出たソレは、
殻は格好だけ整えて、中の身は簡単に食べられるようにいったん向いてから詰めてあるのた。

食べにくいけど味が良い・・・というイメージは、あっさり崩れた。

箸が使えない人でも簡単に食べられて、味は牡丹海老ならでは美味しさが見える。
マヨネーズは要らないな・・・と思える味だから、こんどは同じ海老を使ったチリソースを食べてみるか。

若者に人気があるわけだね・・・この店。


深夜に友人と食事をしている生活は、仕事漬けの毎日を過ごしている人間には必須なのだろう。
日が変わる時刻を過ぎても、また早いか・・・と思ってしまうほど、二人ともそんな暮らしに順応している。

奴は「横浜は店閉めるのが早すぎる」とボヤくが、
だから店が開いてるうちに会社を出よう・・と努力できるとか。

こっちにしても、異業種の友人からしか聞けない話が色々あるわけだから、
横浜へ食事・・・という解りやすいイベントの指定地域に居る恩恵は大きいと思っている。


「最近さぁ、夜が弱くなってさぁ・・」

「おやぁ? もうお寝む??」

「さすがに徹夜で飲んで、そのまま会社ってできなくなったよ」

「もしもし?
 会社に居続けて徹夜はできているのに・・・ですか?」

「そりゃそうだろ。
 仕事が切れなきゃテンションは維持できるのさ」

「んじゃ、こうやって飯食うと・・・?」

「もう、いきなりテンション切れ・・・
 で、別のテンションがグングン・・と」

「んで、ピッチャーかよ・・・」

「お前みたいにウィスキーをストレートで飲んだりしないさ」


お互いいい歳だから、抱える悩みは会社の事や仕事の事。
で、そういう話は、会社が遠い方が話しやすいし愚痴りやすい。

どっかで荷下ろしをしないとストレスが溜まる一方で、
強引に荷を投げ捨てるようにアルコールを飲んでも大した解消にはつながらないから、
こういった会食はとても有り難いことなのだ。

だけど、食卓で日が変わるのは・・・・なぁ・・・・(^_^;)

 
 
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