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Malt Crazy
道楽もほどほどに
日記的雑感
 
 

Kind of Blue

旧ショップにほど近い交差点に立つビルがある。

一階は薬局でその横には弁当屋。

いつも変わらない風景は、意識の中から消えていくモノだが、
帰り道にフッと上を見て驚いた。

「The Bar」と書いたネオン管が光っているのだ。


オイオイ、Theつけてるよ・・・・
ケンカ売ってるなぁ〜(^_^;)

交差点の向こうから見ると、
オーセンティックな内装が少しだけ見えている。

売られたケンカは買わねばならない・・・・
という事で、友人二人を誘って行ってみた。


「The Bar 〜Kind of Blue〜」 
 横浜市中区山下町276-3


三角形をした変な形のビルだからか、
店舗のある3階まで行くには階段を上るしかない。

小さいビルだから仕方が無いけど、
エレベーターが無いのは客商売としては辛いところだ。

Kind of Blueと言えば、マイルス・デイヴィスのアルバム名・・・・
と思い出せたのは入り口に待ち受けるエレキギターのおかげか。

中には、茶髪の若いバーテンダーと
茶髪のロングを後ろでまとめた女性がアシスタントで居た。


木目調の店内はオーセンティックなイメージでまとめられていて、
L字型のカウンターには真鍮のステップがついている。
高めの座席は8〜9といったところで
テーブル席は二人掛けが3つ程度で、15人程度でいっぱいになるサイズだ。

大きめのスピーカーからは案の定ジャズ(爆)

しかし何故か、外が見える窓に背を向けるような形でカウンターがセットされているため、
外を見ようとすると身体を捻らなければいけない構造だ。

この時点で、この店の価値はある程度解ってしまったように感じる。


バックバーにはコレと言って目を引く酒は無い。

出されたメニューを見ると、18年物のモルトさえ存在しない貧弱さで、
スタンダードなオフィシャル物しか載っていなかった。

開いたばかりの店が、ボトルを揃えられないのは解らないではない。

しかし、Theとまで称する店としては、どうなのだろうか・・・・?
(マッカランの18年位はあってもいいと思う)


他の客は年輩の女性が一人だけ居る位で閑散としているから、
3人組が来る事は歓迎されるべきシーンだと思う。

が、笑顔で対応してくれるのはバーテンダーだけで、
女性は小ギャルのような化粧でぼ〜っとしていた。
(The Barと称する店で、何故小ギャル顔なんだろう?)


グレンモレンジ10年(700円)・ラフロイグ10年(800円)なんて料金だから、
スターターとして使うには良いかも知れないが、友人が頼んだコーヒーは味が無く、
もう一人が頼んだギムレットもキレがわるかったようだ。


綺麗な調度も、あれば良いって物じゃないし、
高価なグラス(リーデル等)も入れる物がダメなら意味が無い。

高価なスピーカーから流れる音楽もうるさすぎれば邪魔になるし、
一見の客の前から逃げてしまうようなバーテンじゃ先が心配だ。

だが、窓から見える景色は、首都高速がその大半を埋めているからか
東京の何処かで飲んでいる錯覚を覚えて、面白いのも事実だ。

横浜に居ながら、横浜らしくない風景を味わい、
客が少ない落ち着ける空間を独り占めできるのは、嬉しい事かも知れない。


さぁ、ここで問題だ。

安価にモルトが飲めるがスタンダードのみ。
店の造りは良いがバーテンはダメ。
だが、教育できる余地が十二分にありそうだ。


この店の常連となって自分好みに店を変えていくべきか、
二度とこの店に来ないか・・・・。

貴方ならどっちを選ぶ?

 
 
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