凄く悲しい事だが、私はある種の唐辛子に耐性が無い。
辛い物が食べられない・・・とか、嫌いだとか・・ではない。
いや、どっちかと言えば辛い物は好きな部類になるのに・・・
胃腸がその主たる活動を行わなくなるのだ。
ただ、「ある種の・・」と前置きしたのには理由がある。
全ての唐辛子がダメなのではなく、特定の種類に敏感に反応するらしいのだ。
七味唐辛子は全然平気で、インド系のカレーも全然OK。
韓国料理は当たり外れが出るけど、沖縄地方のクースは大丈夫・・・・
全然平気じゃねぇか・・・という声も聞こえてきそうだが、
本人だって唐辛子にやられるなんて気がつかないでいたのだから仕方がない。
その、耐性の無い唐辛子に出会ったのはこの店だった。
「エラワンタイ」
045-614-1181
横浜市神奈川区鶴屋町1−3
11:30〜14:00 17:00〜22:00 (月〜水)
11:30〜14:00 17:00〜23:00 (木〜土)
16:00〜22:00 (日・祝)
青木橋から横浜駅方向に少し歩けば、目の前にあるこの店は、
東急とJRに挟まれた立地条件にも関わらず、いつも客で賑わっていた。
初めて行ったのは随分前の事だが、タイ料理ブームが去った後
それでも賑わっているから・・・と友達と入った事を覚えている。
トードマンプラー(スパイシーさつま揚げ)とピァクントード(タイ風エビ春巻)
カオパットクン(海老入り焼飯)等をオーダーしたのだが、その甘辛い風味に感激した。
辛いけど美味しい。
甘いけど楽しい。
本格的なスパイスや香草によって、次元の違う味が楽しめる。
そこまででやめておけば良かったのだが、
私はテーブルに置かれた何だか解らない液体や粉の類に興味を持った。
唐辛子を入れた酢、ナンプラー、乾燥唐辛子・・・・
それがどんな味がするのか、料理にかけたらどう変化するのか・・
確かめたくなるのは当たり前。
で、それらをぞれぞれ試してみたのも当然の事だった。
味的には、ちょっとアクセントがついたり、辛さが増したりする程度で、
こうやって食べるのも美味しいね・・・と談笑したのだが・・・
翌朝を待たずして、トイレとお友達になったのは言うまでもない(^_^;)
その後何度か色々な所で食べてみたのだが、
東南アジア系料理を食べると同じ状態になる事が判明した。
そして、唐辛子のキツイ料理全般に於いて、程度の違いはあっても
似たような傾向が出る事も解ってきた。
つまり、唐辛子に弱くなってきた・・・という事、らしい。
「久々に横浜に来てるからさ、『エラワンタイ』行かないか?」
「う・・・ん、たまには・・・な」
「何か歯切れ悪いな?」
「おぅ、タイ料理って腹に来る可能性が高いから・・さ」
「大丈夫な料理もあるんだろ?」
「あぁ」
「じゃ、決まり!
思いっ切り正月っぽくないの、食いたかったんだ」
友達に誘われて、久々に「エラワンタイ」へ行く。
さすがに5日という事もあって、いつも座る場所を選べない店なのに
今日は二人でボックス席を占領できた。
問題の調味料もちゃんと揃っているが、その中の乾燥栂裸子が恨めしい。
コレをかけると、辛くて美味いんだけどなぁ・・・・
ピァクントード(タイ風エビ春巻)1,200 円
ヤムヌア(牛肉のスパイシーサラダ)1,200 円
カオパットクン(海老入り焼飯)1,000円
ゲーンキョウワンガイ(鶏肉入りグリーンカレー)1,000 円
これに生ビール(500円)を頼めば十分な量。
「ピァクントード」はこの店では絶対オーダーする一品で、
尻尾がはみ出たカリカリの春巻は海老の香ばしさと食感が楽しい。
しかし、問題はそのソース。
この料理は甘辛い独特のソースをつけて食べる物で、それが美味しいわけで、
もちろんソースにはたっぷりと粉砕された唐辛子が浮いてたりするのだ。
美味しいけど恐い・・・
でも食べたい・・・
と今日は悩まない。
この店に入る・・・と決めた時点で、その後の身体の反応は了解事項。
それより久々のこの味を楽しまなくては勿体ない(爆)
しかし、いつもかけてしまう乾燥唐辛子は、封印する事にした。
もし、この唐辛子が原因なら、食後の悩みは解消されるかも知れない・・・からだ。
辛いから・・・と遠慮していたグリーンカレーもシェアして、
しっかりお腹いっぱいとなって、積もる話を楽しんでいて気づいた。
あれ?
トイレが呼んでない・・・ぞ。
もしかしたら、ダメな唐辛子を特定できたのかも知れない・・・
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