「プライベートパーティーだぁ?」
と思わず叫ぶ。
それは、年末を控えた行きつけの店に顔を出した時の事。
店の入り口張り紙があったのだ。
今日は、そろそろ店じまいする店への挨拶を兼ねて、
数店顔を出していたのだ。(毎晩だってか?)
既に店を閉めている所もあったが、開いている店では過分なもてなしを受け、
少しばかりの散財を心穏やかに演出してもらえた。
そして最後に向かうのが「ロブロイ」だったが・・・
「なんだよぉ・・
せっかく来たのに」
とマスターに言うつもりでドアを開けると、
「いらっしゃい!
入って入って!
今日は何でも500円!」
「どうなんてんの?」
「常連さんメインの忘年会やってんですよ。
常連さんはこうやって顔出してくれるから入れる・・わけね(^_^)」
「珍しくスタンディングじゃん」
「元々、この店ってスタンディングだったんですよ。
だけど・・・」
「スタンディングじゃ、客単価が下がる?」
「あははは」
店内を見れば、見たことある顔ばかり。
そうか・・・コレって忘年会だ。
忘年会と言えば、いつも会社関係や仕事関係の付き合いばかりで、
美味しくない料理と飲みたくない酒で疲れるだけ・・と思っていた。
(酒は、仲間と飲むから美味しい。
その味は一人で飲むのが一番解りやすい)
だから、こんな忘年会は初めての事。
勿論、大歓迎だ(笑)
何を飲む?と尋ねられても、一律500円の日に一番高い酒なんて頼みにくい。
だから出すモノは全てマスター任せにしてひたすら飲む事にした。
いつもは、同席する他の客と話をする事は少ないので、
今日も話し相手は居ないだろう・・と思っていた。
しかし、今日は酒も回っての事だろうが、
色々な人が話しかける。
どんな人だか知らない者同志が、
浮き世の義理にとらわれずに会話を楽しんでいる。
その事は、今のわたしにとっては貴重な体験の一つだ。
ウェブで知り合った人達とも、クラブで知り合った人達とも、
道で出会った人達とも、同じような関係が存在する。
そしてそれを感じる度、生きている価値を学ぶように思う。
忘年会は今年を忘れて楽しむ会なのだろうが、
私にとっては新しい社会を確認する催しに思えた。
そしてそんな楽しみが出来る場所を多く持てる事を感謝しつつ、
あと僅かな今年を感じつつ、目一杯酔いどれたのは言うまでもない(^_^;)
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