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Malt Crazy
道楽もほどほどに
日記的雑感
 
 

萬珍樓點心舗

「随分、海老が美味しかったんだって?」

「全員が気に入ってくれたよ・・・」

「ま、私は海老に興味ないからどうでもいいけどね・・・・
 それよりちゃんと食べてるの?」

「昼、コンビニのサンドイッチ食った」

「ちゃんと食べに行ったら?」

「総務は居る事が仕事だから、どうしても留守番になりがちなんだよ」

「病み上がりなんだから、ちゃんと食べなくちゃ・・・」

「そんなに酒飲めないし、夜ちゃんと食うよ」

「じゃ、久しぶりに一緒に食べる?」

「そうだね・・・、それもいいね」

「じゃ、仕事早めに終わって中華街まで行くから、8時位ね」


「萬珍樓點心舗」
 045-664-4004
 横浜市中区山下町156
 10:00〜22:00(LO21:30) 無休


大海老のマヨネーズ風味(S)2100円
季節野菜のXO醤風味 1800円
コーンスープ 800円
五目炒飯 800円
黄ニラと蝦の翡翠蒸し餃子 1300円


「本当に海老好きね・・・・」

「そうでもない・・と思うが」

「海老蒸し餃子まで頼もうとしたくせに・・・」

「珠江飯店と比べてみたいんだよ。
 ココだったら、標準的な海老料理が食べられそうだし」

「しかしまた萬珍樓とは珍しいわね。
 ここ、最近燃えたんじゃなかったっけ?」

「もう随分前だけど、燃えたのは本店。
 ここは飲茶専門として随分前にできた別館なんだよ」

「そうなんだ・・・・
 あ・・・だから人がこんなに多いんだね」

「本店に行きたい人も、コッチに来てるのかもね」


この店は、老舗としての小技の利いた料理が味わえて良いのだが、
私にとっては少しばかり塩味が濃い・・とも感じるため、
今日のように遅めの夕食の場合や滅多に中華街に来れない人が所望する場合に使っている。
(名前だけは知っているから・・・という人は多い)

老舗ならではの小技と言えば、例えばコーンスープには小さい海老の切り身等を混ぜてコクを演出したり、
炒飯には賽の目に切った焼豚等がうまく口の中で自己主張するような配分で丁寧に炒めてあったりして、
安い料理でもひと味違うように感じさせるのだ。

アラカルトでオーダーしたのだが、ちゃんとスープ・青菜炒め・海老マヨ・炒飯・点心と
コースっぽくサーブされるのも、中華街では簡単なようでできていないサービスだと思える。


そんな事で久々の萬珍樓だったが、
どっしりと感じられるスープの後に出た季節の野菜はなんとレタスの煮物だった。

アイデアとしては香港の飲茶で出されるやり方で良いのだが、
「映月楼」(香港:マキシムグループ)のようにスープで茹でていないために味が薄く、
しかもXO醤風味とあるのにらしい味がしなかった。

スープが塩辛い感じがする分、余計に水っぽく感じるのは仕方ないが、
この後にシツコイ「大海老のマヨネーズ風味(沙汁大蝦球)」が来る事を考えれば、
そのバランスの取り方は常套手段なのかもしれない。


揚げたビーフンの上に衣をつけて揚げた大きめの海老が6個。
しっかりマヨネーズソースを絡めた形でのっている。

マヨネーズをコンデンスミルクで作られたであろうソースかなり重く、
衣も珠江飯店に比べればドッシリとしている分食べ応えはあった。

しかし、海老自体の味は、ハッキリ言って負けている。
ソースの味は好みによって評価が別れるだろうが、私にとっては珠江飯店の方が好き・・と言える。

炒飯は珠江飯店より美味しい(塩辛い事を除けば)
韮餃子は珠江飯店の方が好き・・・だと感じた。


「小さい皿でもらったのに、随分お腹いっぱいになったよ」

「お茶でも頼まない?」

「いいね。 ポーレイでいい?」


プーアル茶と日本で言われている黒茶は、広東語ではポーレイと発音される。

このお茶は少しカビ臭く、長期保存によって熟成が進んで美味しくなる・・というお茶だが、
食べた脂を流す効果があるので、たくさん食べた後にポーレイを飲む習慣を香港人達は持っている。

私も香港でこのお茶にハマり、一時期こればかり飲んでいたのだが、
何せ美味しくない・・と思われているので良い茶葉が手に入りにくい。
(で、香港で買ってくる・・・(爆))


「アレ? このお茶、随分マトモだよねぇ?」

「こんなに濃いポーレイを出す店が、日本にもあるんだ」

「香港から直で輸入しているから、ちゃんとしたモノが出るのかもね」


そう、本当に珍しく、真っ黒になる位にちゃんと茶葉を使って出している。

もともとそんなに高価なお茶ではないし、相当にお湯を注ぎ足しても飲める濃いモノだから、
原価的にかなり安いものだろう・・・と思うのだが、本当にこの濃さのお茶には出会えない。
(茶藝館のような所でそれをオーダーすれば可能だが、食後のお茶としては珍しいのだ)

何だかこのお茶だけで、香港の気分を味わえて嬉しくなった。


そうか・・・・
忙しくて、日本脱出していないじゃん・・・・ 最近。

日常に疲れたら、そうやって非日常に自分をシフトしていたのに、
それもできないから調子崩すんだよなぁ・・・・(;_;)


「あんたって食べてる時、幸せそうな顔するよね」

「他に幸せな事って無いからね」

「どうだかね」


だてにエンゲル係数が高いわけじゃないんだぞっ・・・・・と(爆)

 
 
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