気がつけば、誰かの死に対面する事に慣れていた。
長く生きたつもりではないけど、そう感じている。
多くの身近な人が、国替えをしていったからではない。
とくに最近・・・・重なってしまったが・・・
人間は、「生まれて、生きて、死ぬだけだ」という事は解っている。
でも、人は感情の中で生き続ける。
その存在が大きく大切な人にとっては特に・・・。
悲しい時、その悲しみが大きすぎる時、涙は出てこないモノらしい。
今日、一人送る事になって、やっぱり涙は湧いてこなかった。
喪失感と信じられない気持と、実感の無さと寂しさ。
あまりに急な出来事は、心の起伏を押さえる方向に働いたらしい。
それを、慣れた・・・と表現したが、
無意識に自分を壊さないように鈍感になる事ができるだけなのだ・・・。
悲しさと寂しさは、心の中で「別れ」を言った時からズッシリと宿った。
そして今も、その感情は離れていかない・・・・
自分の命が尽きた時、どんな形で葬られるのだろう・・・
誰が、私を発見してくれるのだろう・・・・
そんな想いも、心の中に芽生える。
命尽きた後の事はどうでも良いが、
「一人で居る」という生き方は厳しいな・・・とも思う。
通夜の帰り、一瞬で同じ道を行けるスピードで走りながら、
悔いの無い道を走り続けるしかないな・・・と考えたら、
何故か涙が溢れて止まらなくなった。
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