サイト内検索
AND OR
Photo Essay
Text Essay
Desktop Gallery
Guestbook
Malt Crazy
道楽もほどほどに
日記的雑感
 
 

集団にむけて

「モノを伝える場合、一人一人に伝えるより、大勢に一気に伝える方が、実は楽なんだ。」

「何故ですか?」

「だってよぉ、一人一人に細かくその人間に通じる言葉で話してたら、時間かかるばかりだろ?
 大勢に伝えてしまえば、解って無いヤツは周りが教育するんだよ。」

「それでは、方向がズレたりしませんか?」

「そんなものは、的確に簡潔に伝えればすむ事だ。
 それより時間の問題の方が大きいんだ、わかるか?」


そんな会話を交わす人達が横に座っていた。
上司と部下の関係のような二人だが、どちらもそこそこの年齢に見える。

飲み屋でありがちな会話だが、恐ろしいほどの真理がそこにあった。

その言葉の強さがぼ〜とした頭に響いた途端、何かのドアが開いたような気がする。
それくらいの衝撃を感じた。


常々悩んでいる事がある。
どうしたら、意思をうまく正確に伝えられるか・・・という事だ。

言葉はどうしても聞く人間と話す人間との間にズレを生む。
文章になればその傾向はさらに大きくなる。

だから、言葉を補う何かが必要だ・・と思っている。
そして私の場合は、それが映像だと解っている。

表情も画像も含め、目に訴える映像が、必要だと。


彼等の話は、私が相手にする人数とは違う規模の話らしい。
でも、周りの人間を信じる考え方・・・というのは、一つの素晴らしい方法だと思える。

伝えた意味を理解する人間が、理解できない周りの人間をそれぞれ理解に導く・・と信じるのは、
その全体を信じていなければできない事。

そこまで、信じきる集団を率いている事は素晴らしいが、
信じられる集団である事も、信じられる彼の肝の太さも大したものだ。
そして彼は、その集団から信じられている・・という現実もあるのだろう。


集団を管理しなくてはいけない立場にいて、常にその集団を信頼しつづけてきたが、
私自身は彼等から信頼されているかは解らない。

だから、その方法論は私にとって解りやすく、実行しにくいもので、
その方法を採れる彼は、魅力的でかつ、目標となりうる人だろう。


これだから、酒場でのマンウォッチングはやめられない。

ご教授、ありがとうございました。

 
 
サイト内の画像・テキスト等の無断利用・転載は禁じます。
Hisashi Wakao, a member of KENTAUROS all rights reserved. / Web design Shigeyuki Nakama
某若夢話は横浜飛天双○能を応援しています。