久々のロングラン。
500マイルモルトを楽しもうと思っていたが、クラッチトラブルのおかげで車にて参加となった
琵琶湖のボーダラー・ケンタウロスパーティー。
主に関西方面の仲間達が集う催しだから、日頃会えない仲間の顔も見たかったのだが、
やっぱり長距離を走る必要の方が大きかった。
今回、こっちの持ち込みは「モートラック10年カスクストレングス」
これは以前東屋で行った「私的満月」の際、参加者が持ち込んでくれた物。
その時手つかずだったから、こういった催しの時に開けたかったのと、
その彼もまた参加者として300マイルは走ってくるからだ。
乾杯の挨拶の後、ボーダラーによる数々の美味しい料理を楽しみつつ、
そのモートラックを開けてみた。
シェリーっぽさに少しスモーキーさが加わった、スペイサイドらしい味がする。
最初、その香りから「これってスペイサイドだよな?」と瓶を見直した位、個性に満ちあふれていた。
屋外で飲むから・・と、テイスティンググラスを持ち込んで飲んでいたが、
焚き火のスモーキーな香りとケンカしない華やかさは、何だかココで飲むための酒だったか・・と
自己完結したくなるほどはまっていた。
58.5%のアルコールは、振る舞われた人々にかなりのパンチを与えたようだが、
後味の良さに脱帽する人も続出。
コレがジョニーウォーカーの原酒の一つだ・・・という事をアナウンスする必要も無いほどの人気だった。
一期一会という事はよく解っていても、出会いの場を自ら排除したらそのチャンスは無い。
だからこそ、色々な所に顔を出し、した事の無い経験を求めるのだろうが、
今回の新しい体験は、セルフ給油だった(爆)
琵琶湖の近辺は想像以上に田舎で、往きは名神・竜王ICで下りたのだが、
ち〜っともガソリンスタンドが見当たらなかった。
(普通、インターの傍ってスタンドが有るはずなんだが)
まるでトラックステーションの様に大きな駐車場をもつファミリーマートに飛び込んで、
すぐ地図をチェックしつつ(立ち読み)パーティースタート前のガソリン(もちろんビール)と
モルト用の水などを買い込み、最短と思われる国道477号を走る事に決めた。
しかし・・・
国道477号は想像を絶していた。
これ・・・本当に国道ですか?
と何度口にした事か。
どうみても農道にしか見えない部分や、町並の中の路地のような部分もあり、
自分達がミスコース無しに走っている自信はどんどん失せてゆく。
何せ、国道をしめす標識が立っていない。
不安に駆られた頃に、ガードレールに貼られた国道マークを発見し安心するが、
またもや田んぼの中の細い道になってしまったり・・・・。
そして当然、パーティー会場までガソリンスタンドは無かった・・・・(;_;)
仕方が無いので、帰りは栗東インターを目指して走る事にした。
さっきのコースより明らかに町があって、スタンドもあった・・・と聞いたからだ。
ところが22時にもなろうか・・・という時間、スタンドは軒並み閉まっていた。
このまま名神に乗ってガス欠になったら笑えない。
超燃費重視走法でスタンドを探すと、ドトールの看板がついたスタンドがあった。
セルフ給油?
それ初めてです。
交代で運転をしてくれる友人は慣れたもの。
ちょっとだけ安いから使っている・・・と彼は言っていたが、
こっちは見るのすら初めてだ。(勿論、通り過ぎる位はあるのだと思うが、気にしてない)
その店は、給油機に手順が書いてあり、その手順に従えば給油ができるようになっている。
しかし、ガンは握ったままでないと給油ができず(彼が行く所はロックされるとか)
50リッター近く入れねばならない彼にすると面倒な事態になってしまった。
給油を終えると、スタンドの中はまさにドトール。
お姉さんの制服もそのままで、ここだけ見たらスタンドだとは気がつかない・・・(^_^;)
ガソリン代をコーヒーをオーダーするように支払い、ついでに眠気覚ましのコーヒーを飲む事にした。
若者達、特にカップルが多い。
何故かな・・・と思いながらコーヒーを啜っていて気がついた。
カップルでコーヒーを夜10時過ぎに飲める場所は、ここら辺では少ないって事に。
横浜ではスターバックスが鎬を削り、ドトールも絶妙な店舗展開で生き残りをかけている。
道を挟んで斜め前には同じような店・・・なんて事もしばしば見る。
それ以外にも喫茶出来る場所は多く、
わざわざスタンドまで行ってコーヒーを飲むような文化はあまり見受けないから、
このスタンドの風景は妙に新鮮に見えたのだ。
いつも同じ場所で生活していると自分の概念が固定され、客観的な見方ができなくなってくる。
スタンド一つ取っても、そのあり方の定義が随分違う・・と思い知る。
解っていても、実際に見て感じる事は大切だ。
解っていても、その現実を無視しがちになる。
それを「良し」としたくない自分が居る事を少しばかり嬉しく思うが、
常に敏感でいるのには、やっぱり好奇心を持ち続ける事も大切に思う。
500マイルモルトは大変美味しく感じたけど、
このどうでも良い発見もまた、嬉しく思った。
やっぱりソコまで行くって事は、私にとって大切な事らしい。
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