マクドナルドが店を出したのが1971年。
当時、ハンバーガー80円、チーズバーガー100円、ビッグマック200円というちらしを見て、
なんて高い食べ物だろう・・と感じた事を覚えている。
横浜では野沢松坂屋の一階に店舗ができ、買えもしないソレがどんな物か・・と覗きに行った。
伊勢佐木町のメインストリートは似たようなギャラリーが埋め尽くし、
庶民的アメリカンフードは、庶民的価格ではないまま飛ぶように売れていたのだ。
横浜でハンバーガーと言えば、
「珈琲屋」という馬車道の入り口にあったホットドッグスタンドが有名だ。
フランスパン一本を使う「サブマリンサンド」も有名だが、
古き良き時代の味がするハンバーガーは中々美味しかった。
残念ながら現在は存在しないが、
今でも「サブウェイ」のサンドイッチを見るとその店を思い出す。
マクドナルドが横浜にも進出した頃私は、ハンバーグはレトルトの物か
パン粉と玉葱がタップリはいった豚挽肉の自家製しか食べた事がなかった。
そしてそれは、当時の普通の家庭においても同様だったと記憶している。
当時、関東圏において牛肉は超がつく贅沢品。
だから、牛肉100%のハンバーグがどんな味がするかなんて想像もできなかったわけだ。
しかし横浜には、外国人や米軍関係者などが多く在住していた。
彼等と普通の市民との間にはドル高(360円/ドル)もあってかもの凄い貧富の差が存在していた。
勿論彼等が食べる外国製食品や牛肉などは元町で多く扱われていて、
その求められるモノの違いが元町の雰囲気を醸成してきたのは歴史的事実であり周知の事実だろう。
そうでなければ、マクドナルドも横浜でオープンする理由は乏しかったかも知れない。
そのハンバーガーを食べたのは、1974年。
家族で米国に行った時の事。
単に安い食事を・・という理由でマクドナルドに飛び込んだのだ。
とにかくハンバーガーを食べればいい・・と思っていたが、
アメリカ人達はハンバーガーやビッグマックを頼みもしない。
観察していると彼等がオーダーするのは1/2や1/4と書かれた変なバーガーだった。
(78年にクォーターパウンダーという名前で売り出された物はその1/4だった)
でもそんな事はどうでも良い。
牛肉100%のハンバーグが入ったサンドイッチが食べられれば良い・・・
で、憧れのハンバーガーをオーダーした。
何だかパサパサした食感・・・
肉は豚肉の方が美味しいかもしれない・・・・
これがハンバーガーか・・・・
と一口食べて思う。
しかしその数秒後、新しい味の概念が頭中に構築された後、
ガツガツとハンバーガーをパクついた。
肉の味とケチャップ&マスタード、そしてピクルスの味は、
メチャクチャ美味しい・・と感じられようになったのだ。
以来、ハンバーガーは大好物の一つとなった。
今日も突然、ハンバーガーが食べたくなった。
身体には良く無さそうな食べ物だが、好物だから仕方ない。
まして会社に近い所(と行ってもちょっと歩くが)に「マクドナルド」「モスバーガー」
「ケンタッッキーフライドチキン」「フレッシュネスバーガー」が存在し、
「ウィンドジャマー」には「キャプテンズバーガー(1300円)」があるから選り取り見取だ。
これで「バーガー・キング」や「ウェンディーズ」、
「クアアイナ」があったりしたらもう天国なのだが、それは贅沢というものだろう。
ハンバーガーに限らずホットサンドの部類は、作りたてが一番美味しい。
その観点で言えば、「モスバーガー」「フレッシュネスバーガー」「クアアイナ」が良い。
で、
「フレッシュネスバーガー」山下店
045-222-8085
横浜市中区山下町89-6
7:00〜23:00
無休
に行く事にした。
中華街の外れに存在するこの店は、「モスバーガー」に似たハンバーガーを出すチェーン店。
(ほっかほっか亭チェーンの広告制作会社が母体)
ただ、ここのバンズは南瓜が使われた少し甘めで軽い物で、ちょっとクセになる美味しさなのだ。
そして笑っちゃうほど小さいスモールサイズがあるから、
食べ過ぎを気にせず数種類を楽しむ事もできる・・・・・。
で、オーダーしたのは「フレッシュネスバーガー」(270円)。
モスよりも軽いソースとフワフワのバンズが、絶妙なマッチングを見せるコレは、
モスの真似・・と言われても仕方ない程類似しているが、やっぱり美味しくてやめられない。
これで足りなければ「サルサバーガー」(小:170円)を足すところだが、
カロリーコントロール上は必要なし(;_;)・・と諦めた
一個で十分幸せな気分を満喫しつつ思うのは、随分贅沢になった事。
マクドナルドのハンバーガーが美味しくて、
それを好きなだけ食べる事に憧れた・・・なんて、とっくに忘れてしまってたなぁ・・・・と(^_^;)
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