「実はさぁ・・・・うちのジャック(犬)がうまく歩けないのよ」
「ふ〜ん、いつから?」
「先週の水曜からなんだけど、足引きずったりヨロヨロしたりで変なのね。」
「医者は?」
「連れてったわ」
「どうだった?」
「酷いのよ〜、その医者。」
「何で?」
「レントゲンとったり検査したりして色々やってくれたんだけど、
『なんでもありません』って言うの」
「でもジャックは歩けないんだろ?」
「そうなのよ〜 でね
『そう言っても、実際こんなに痛がっているんです』って言ったのね。
でも『どこも悪くありません』って言うの〜」
「痛み止めでももらえば良かったのに・・・」
「もちろんソウ言ったワ・・ でも『何でもない犬に薬は出せません』としか言わないのよ」
「シップとかも?」
「そう〜 くれない・・・」
「じゃぁなんでジャックは歩けないんだろ・・・」
「指の間が割れているんだって・・・」
「へ?」
「足の指・・・爪?・・の間が割れて、少し血が滲んでいるのね」
「悪いんじゃん・・・ 何でその医者は直してくれないの?」
「洗いすぎ・・・・だって」
「え〜・・・・って、そんなに洗ってないでしょ? 中性洗剤とかで洗っちゃったの?」
「そんな事ないわよ〜 失礼ね! ちゃんと人間用のシャンプーで洗ってる〜」
「じゃぁ・・・そんなにならないでしょ〜 やっぱり病気かなんかじゃぁ・・・」
「ね!ね? そう思うよねぇ?」
「他の医者、探したら?」
「そうしよう・・と思って・・・」
「だいたい何日感覚で洗うの?」
「何言ってんのよ〜 毎回よ」
「毎回って・・・・?」
「お散歩行ったら、家入る前に必ずシャンプーよ」
「・・・・じゃ、毎日?」
「そう、だいたい1日3回ね」
「・・・・・」
「変?」
「あのさ・・・ それ・・・・アカギレじゃない?」
「・・・・・」
「買ってきてから、ずっとそうやってるの?」
「そうよ〜 そうしないと家の中で飼えないじゃない・・・・」
「でもさぁ・・・・」
「毎日綺麗にしてるから、ジャックの足の裏はピンク色よ」
「・・・・」
「どっかに良い医者、いないかしら・・・」
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