Natural Sea Attraction
何だそりゃ?
それはサンフランシスコの「ピア39」(昔は埠頭だったが現在は観光ポイント)にあった看板の文字。
しかし誰でも解りそうな英語ではあるのだが、意味がちょっとばかり不明なのだ・・・
アトラクション・・と言うからには何かあるんだろうが、ナチュラル・・てのが解らない・・・(^_^;)
しかしそれは、少し悩んで眺めているうちに、すぐ判明した。
アォッ!アォッ!アォッ!!
と不思議な鳴き声がするのですぐ横の船着き場を見ると、
アザラシの大群がその上でお昼寝をしている。
これか・・・・と解った途端に、妙な可笑しさがこみ上げてきた。
確かに天然の海のアトラクションだよ・・・と(^_^)
「ピア39」はサンフランシスコのメジャー観光ポイントであり
「フィッシャーマンズワーフ」も隣接した、お上りさん御用達の場所でもあるが、
アメリカ人もすっかり海の物を食べるんだ・・と理解できるほどシーフードが溢れている。
蟹を茹でて売っていたり、クラムチャウダーを飲ませる屋台があったり・・と、
漁村に近いノリがあるのだ。
そして「サワードゥブレッド」というちょっと酸っぱいパンもシスコの名物で、
ここではクラムチャウダーの入れ物として中をくり抜いた形で使われていた・・・・。
気候的には横浜より涼しいシスコは、海の幸が豊富な事等もあって海獣が多いらしい。
そして、船着き場のボードウォークは、彼等専用のベッドと化してしまう・・・と。
「タマちゃん」騒動が横浜に飛び火して、わが散歩道沿いにも見物客が連なったりすると、
やっぱりこの「Natural Sea Attraction」を思い出してしまう。
「タマちゃん」は少しずつ南下しているから、やがては富岡沖辺りまで行ってしまうだろ・・・
と想像すると新杉田の横浜ベイサイドマリーナの船着き場に
「ピア39」ばりに昼寝をしてくれないかな・・・と考えてしまう。
横浜ベイサイドマリーナの風景は、まさに「ピア39」を思い出させるから(随分俗っぽく安っぽいが)
余計そう考えるのかもしれない・・・・が(爆)
(気候と食料の問題さえクリアできれば、地付きの海獣がいてもおかしくないが、
日本はそういった大きな動物が街の傍まで出てこないから受け入れられないだろう・・・)
「タマちゃん」一匹でこれだけ騒がれるのは、ほのぼのとした話題が少ない事の表れでもあるが、
この騒動で私の頭に浮かんだのは、「ブエナ・ビスタ・カフェ」で飲んだ「アイリッシュコーヒー」と
辛い目をみた「チリバーガー」だったりする。
「ブエナ・ビスタ・カフェ」は、アメリカンダイナーと言うよりカウンターもあるバーに近く、
昼は食事で夜は酒を出すカフェと言う名のレストランで、
「アイリッシュコーヒー」発祥の地と言われる有名店でもある。
(もっともアイルランドも「こっちが発祥だ」と譲らないらしいが・・・)
ルーツを辿るのは何にしても楽しい事だから、当然私はその店を行きたい場所リストに加えていた。
で、昼にフィッシャーマンズワーフを訪れた日にちょっと足を伸ばし、
「ブエナ・ビスタ・カフェ」に飛び込んだ。
アメリカ行ったらやっぱりハンバーガーでしょ・・とばかりに、「チリバーガー」頼んでみる。
チリ・・・と言うからには唐辛子の効いたスパイシーなバーガーだろう・・・
その「だろう・・・」が失敗の元。
ドウゾ〜とばかりにオバチャンが持ってきたデカイ皿には、
チリソースならぬチリビーンズがどっちゃりとパティの上にのった
とんでもないボリュームのバーガーとこれでもか・・・のフレンチフライが載っていた。
お〜い
この量、どうやって食うんだよ・・・・
とボヤイてもしかたない。
オーダーしたのは自分。
食べたがったのは自分なのだ。
一口食って思う・・・
やっぱりお前らは、味のセンスが無い!
そう心の中で思いつつ、モスバーガーよりベチャベチャになりながら、勢いで食べていく。
しかし、パティとチリビーンズのコンビネーションは、どうしても口の中がモコモコして不快で、
味も大味で「一度食べたらもういらない」類のバーガーである事実は、如何ともし難い・・・・・・。
こっちとしては唐辛子の効いたスパイシーなバーガーだと勝手に想像したのが失敗だったが、
アメリカらしい・・・という事で、貴重な経験をさせていただいた。
しかし・・・
しかし、である。
昼は「アイリッシュコーヒー」は出していない・・と言うではないか・・・(;_;)
で、冷え込む夜にケーブルカーに乗って、わざわざ山を越えてもう一度この店を訪れた。
ちょっと待ってくれ・・・
何だ・・この人数は???
と言うくらい、「ブエナ・ビスタ・カフェ」は混んでいた。
入る場所潜り込む隙間も無いじゃないか・・・・
とは思ったが、そこはソレ。
人混みをすり抜けるのは、カメラマンの特技である。
「ゴメンナサイヨ〜」とばかりにするすると店の中に入り込み、「店の外で飲むから・・・」と
強引にオーダーすると、バーテンは少し困った顔をしつつオーダーを受けてくれた。
大きめのグラスに角砂糖を一個入れ、そこにアイリッシュウィスキーをダァ・・とばかりに注ぎ、
その上から熱いコーヒーを注ぎ足し、マドラーでガシガシガシ・・と角砂糖を潰して・・・
ダンッ! とカウンターの上にグラスを置くバーテン。
その勢いが良い。
投げやりで乱暴な感じが、アメリカっぽい(爆)
これが「アイリッシュコーヒー」(アメリカンスタイル・オリジン)かい・・・
と思いつつそれをこぼさないように持って店の外へ出ると、
廻りにも同じようにグラスを持ったアイリッシュコーヒー飲み達がたむろっているではないか(^_^;)
こいつらが居たから断れなかったのか、忙しくてこっちのIDを確認できないのが嫌だったのか解らないが、
ノーチェックで酒が飲める貴重な体験の一つは、忙しすぎるバーテンによってもたらされた。
秋とは言えかなり冷え込む夜にはこの暖かさが有り難い・・と思いながら飲むと、
凄くウィスキーが濃い・・・
でも、美味い・・・
なるほど、これは寒い地域の飲物なんだなぁ・・・・ と妙に感心した。
アザラシを見る度に、この時の寒さや空気が蘇る。
勿論、アメリカンスタイルの「アイリッシュコーヒー」の味も・・・・。
今日は野外で飲み会だから、最後に「アイリッシュコーヒー」を飲む事はかなわないだろうが、
寒い時期には「KORAN」でホットコーヒーを仕込んで、
「アイリッシュコーヒー」を東屋で楽しむのもいいかも知れない。
それにしても、思い出が「味」ばかりだなぁ・・・・
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