携帯端末に動画を配信する、という事を盛んに研究しているメーカーと話をした。
電子手帳並の端末に動画が流れたりインターネットが利用できたり・・と、
そんなモノを見せられても今一歩食指が動かない。
何故そう思うか・・・と言えば、ちっとも驚きが無いからだ。
これは凄い・・・と思うモノがあれば、ちょっと高価でも欲しくなるもの。
でも、リブレットが出た時にも欲しくはならなかった。
それは、ディスプレイが小さいから・・・なんだと思う。
ゲーム機が世代交代をする時は、その圧倒的な進化に購買欲をそそられた。
新型のバイクが出れば、呆れるほどの運動性能の向上に、新たな世界を夢見た。
日本は、そうやって新技術を凄いスピードで進化させ、発表し、実用化してきた国だから、
それぞれの「熟成」は適わず、使い捨てされる文化であったのかも知れない。
頭を守る、という単純な目的で作られるバイク用ヘルメットも相当な進化をしてきた・・と
被っていて感じるが、全然違う・・という形では出現していない。
最新型ジェットヘルを被り続けていて感じる事。
それは、シールドの空力や換気の機能の良さ。
アゴ紐一本で固定するヘルメットが120マイルの空気抵抗にも耐える事は、
きっともの凄い技術革新なのだろうし、進化でもあるのだろう。
だけど、何も変わっていないように見える。
剥き出しの身体を守るための道具の一つとして、しか機能していないから、
大きな変化は起きないのだ。(勿論、ここに法律や規格、認可等の問題はある)
例えば頭だけでなく、首をも守れる機能・形態を持ったヘルメットが出たらどうだろう。
頭を守る能力をさらに進め首を折らない機能を作ったとしても、
今度は首から下にその分の衝撃が集中する事になる。
補強をすると、その脇から壊れる・・という矛盾と、コストアップに対する評価が
購買者から得られるか・・・が企業としての最大の関心事だろう。
全体の能力アップをバランスを取りながら行う事で、全体の補強が完成する。
それを促すスタイルやヘルメットを越えたライディングギアとして開発したら、
新しいライダースタイルが生まれるかも知れない。
バイクに乗っていてシールド越しの世界を見ていると、
そこにネットやナビゲーション等の情報ディスプレイがあってもいいかも知れない・・と感じる。
勿論、過剰な視覚情報はいらないが、暗視装置まで組み込んだ透過性のあるモニターが
必要に応じて出現するシールドがあったら、欲しい・・と私は思う。
携帯端末でのオペレーションも、サングラス型のディスプレイが存在すれば、
そのディスプレイの視覚的大きさからテレビ放送も「見よう」という気になれるかもしれない。
(目の側にある小さなモニターは、その距離の関係から大きく見える物)
運転者の気分が色付けされるような眼鏡があったら、
もうちょっと防衛運転が楽だろうなぁ・・・と、下らない事を考えてしまう帰り道。
それは日本が平和ボケしている証拠かも知れない。
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