暑さと冷房との温度差に身体が音を上げ、だるさと無気力感が私を支配しよう・・としていた。
だから、無性に力が出るモノを食べたくなるのだが、何故か考えがまとまらない。
こりゃ重症だぞ・・と少し青くなるが、気にしないでメニューを考えた。
肉か鰻、もしくは辛いモノ・・・となれば、鰻重か焼肉か百歩譲ってカレーかタイ料理だな。
そこまで考えつけば、帰り道に片っ端から当たればいいや・・・と、
取りあえず反町に向かった。
「菊家」(鰻)
横浜市神奈川区反町
日曜休
ここは昔ながらの鰻屋・・といった風情が好きで、合格点の味と世間並みの料金という事と
家から歩いていける気軽さもあってよく使っている。
たぶん、老舗と言っても怒られない店。
車で通り過ぎた時暖簾が出ていたので、「じゃぁ、今晩は鰻だぁ〜」と叫びながら駐車場に向かうが、
駐車場から帰ってみると暖簾が無い・・・(;_;)
「何だよぉ・・・・・・」
とボヤいてもしかたない。
ここはたぶん、20時で終了の店。(客が残っていれば開いてるが、暖簾をしまえば受け付けない)
20時半を回っていたから、その可能性は覚悟していたのだが、
「さっきは開いてた・・」と強引に潜り込む気力もなくて、次の店を考える事にした。
「鰻食べたいな〜・・・」と呟きながら考えても、「寿司屋で鰻」しか思い浮かばない。
そして反町駅近辺には、鰻重を作ってくれそうな寿司屋は見当たらない。
横浜の「野田岩」や「わかな」へ戻っても間違いなく店は閉まってるし、
今から電話して「山田屋」に「鰻焼いて〜」と頼む気力も元気も無い。
(だからこそ、近場で鰻食って元気を出そう・・と思ったのだが(^_^;))
じゃぁ、KOTOHOGIで穴子巻きでも食べようか・・・と、重い足をひきずりながら歩いていてピンとくる。
そうだ・・・「纜」に行こう
「纜」(ともづな)
横浜市神奈川区泉町3-7
045-314-8648
17:30〜24:00(LO 23:30)
鶏料理としてはかなりの名店として有名なこの店が偶然にも昨日「何度でも行きたい店」にアップされ、
近いうちに食べに行こう・・と思っていたのだ。
決ぃ〜まりっ!
焼き鳥&ビールでガッチリ食おう・・・(^_^)
「KOTOHOGI」より少し横浜寄りの道沿いにその店はある。
繁盛している「KOTOHOGI」を横目で見ながら、気分はすっかり焼き鳥モードになっている。
ただ、人気が高くて、座れる可能性はあまり高くない。
以前にも襲撃したら満席で断られた事があるのだ。
期待を裏切られるのは参っている身体と感情によろしくないのだが・・・。
店は入り口からいきなり地下に下りる不思議な構造で、
10人程度が座れるL字型のカウンターと4人掛けのテーブルが有るが、
入り口と同じレベルに6・2・4人掛けの座卓がある座敷もあって収容人数は結構なもの。
(座敷は一端地階におりてからまた階段を上らないと辿り着けない)
だがやっぱり、そのカウンターとテーブルは既にいっぱいだった。
相変わらずの人気の高さが伺い知れるが、また空振りなのか・・・・?
「相席でもよろしければ・・・」
と救いの声をかけてもらえてどうにか店に入る事ができたが
相席と言うからには座敷も既に客が入っているのだろう・・・。
勿論こっちはそんな事気にしない。
気にするとしたら先客の方だろう。
(何せ看板背負ったむさ苦しいオヤジだからね(^_^;))
生ビール(550円)
付きだし/小茄子の冷製・大根おろし(500円)
5串セット/焼き鳥5本・お新香・鶏わさ(ささみのレア)・鶏スープ(1700円)
ウズラの卵(180円)
ねぎま(240円)
ハートランドビール(570円)
普通のサイズだったら7串なんて余裕で食べられるのだが、
ここのはかなり大きい・・と聞いている。
で、遠慮がちに2本を追加するだけにとどめておいた。
付きだしの「小茄子の冷製」は塩加減が素晴らしく、この店の味の基本がしっかりしている事がわかる。
そしてこれから始まる焼き鳥への期待が、イヤが上にも高まっていく・・・。
同時に出された「大根おろし」は酢を使って、さっぱりと仕立てている。
そしてすぐ、5串セットの「お新香」も出てきた。
大根と胡瓜を唐辛子を少し散らした汁で仕立ててある。
ただこれは、胡瓜が塩辛くてビール向きだ・・・と感じた。
焼き鳥は、最初に「かしわ」(もも)と「ズリ」(砂肝)が出る。
しっかりと脂が乗って、鶏肉自体の香りがする素晴らしい鶏肉は大和地鶏。
この2本を食べて鶏の良さと焼きの巧さがよくわかる。
とにかく、鶏肉が美味しい。
ただ、脂も凄い。
なるほど、この脂の強さを和らげるのに、酢仕立ての「おろし」が必要なんだな・・・。
続いて出たのが「鶏わさ」
ささみの表面に色がつくだけしか焼かない、レアと言うより刺身かタタキに相当する小鉢。
山葵が効いた汁仕立てで出されたが、とにかく柔らかくて美味しい。
刺身に抵抗がある人もこれならいけるのではないか・・と思う。
続いて「梅シソ」(ささみ)「肝」(レバー)がでる。
この2本はハッキリ言って殆ど生。
焼き方が見事なのか、よっぽど肉に自信があるのかわからないが、
苦手なレバーが臭みもなく食べられて、その焼き方の主旨は理解できた。
しかし・・・
ここの焼き鳥は全般的に塩を振りすぎているように感じる。
ビールを飲みながら・・とか、数多く揃っている焼酎(百年の孤独(800円)なんてのもある)を飲みながら・・・
とかのためにそうする傾向は、どの焼鳥屋でも見られる事。
でも、これだけ素晴らしい肉だったらもう少し押さえてもいいんじゃないか・・と思うのだ。
ひょっとしたら相当に肉自体の匂いや脂が強いから、これ位が良いバランスなのかも知れない・・・が。
「特製つくね」が出てセットは終了。
続いて「ウズラの卵」と「ねぎ間」(かしわ・ねぎ)が出る。
ハッキリ言って、ここらあたりで反省モードに入った。
塩がキツイから・・・だけではないけど、
ハートランドを追加して飲んでいたから、炭酸でお腹が膨れている。
だから食のペースが掴めなかった。
そして、一本あたりがかなりヘビーなので、セットだけでもかなりのボリューム。
それが脂の強さとともに重さとなって襲ってきた。
だから、「追加しなきゃよかった〜」と心から反省した。
それでも、「つくね」を食べると、ハンバーグのような美味さに食が進んでしまう(^_^;)
また、「ウズラの卵」は塩加減が良く、「ねぎ間」は特にネギが美味しかった。
(塩はきつめだから、タレにすればよかったかも)
「何だ、塩加減できるんじゃん」と思わず呟く。
それほど「ウズラの卵」は美味しく穏やかなものだったから、
やっぱり脂かも知れない・・・と塩の使い方を想像した。
結局満腹で、サービスで出してくれる「鶏スープ」は辞退する事となったが、
新鮮な鶏肉ならでは料理のボリュームが解ったので、次回は上手にオーダーできるだろう。
(・・と既に、リベンジを考えている)
気がつけばダレていた事も忘れての一気喰い+一気飲み。
要は腹減って、元気がなかったのかもしれないが、
元気出すにはタンパク質って大事だな・・・と痛感した。
こうしてデブは熟成されていく・・・・(;_;)
|