サイト内検索
AND OR
Photo Essay
Text Essay
Desktop Gallery
Guestbook
Malt Crazy
道楽もほどほどに
日記的雑感
 
 

車海老

「中華街で食事しよ・・」と誘いを受けたが、「落ち合える時間は22時頃・・」と言う。

「そんなんじゃやってる店を探すのが大変だぜ・・・」と文句を言いつつ、
22時過ぎでも開いてる店を考えるが、やっぱりチョイスは少なかった。

「梅蘭」「北京飯店」「山東」「老正興菜館」「龍月食房」「福龍」
といったところしか開いてない。

それ以外はやっぱり飲み屋&バーになってしまうが、
どうしても中華が食べたいヤツのために、最近食べていない上海料理を食べる事にした。


「老正興菜館」
  横浜市中区山下町144
   045-681-3222
   11:30〜4:00(L.O.3:30)・日11:30〜2:00(L.O.1:30) 無休


老舗として有名・・と言うか、中華街で一番古い上海料理店と言えばいいか解らないが、
深夜でもまともな中華が食べられる店の一つだと思う。

ここの「排骨麺」や「小籠包」あまりにも有名だが、私はここの「天津飯」が大好きなのだ。


ちょっと酸っぱい赤い餡がかけられたお馴染みの「天津飯」は、実は中華街では滅多に食べられない。
ちゃんとスープを使っているからか、殆どが茶色のトロミがついた餡になっていて、しかも甘酸っぱくない。
贅沢と言われても仕方が無いが、あの甘酸っぱさが無性に食べたくなる時、中華街にソレは少ないのだ。

つまりここの「天津飯」は、甘酸っぱい赤い餡のかかったソレなのだ・・・・。


暑い時には酸っぱい物が欲しくなる→老正興菜館→あの天津飯・・・・

しかしそんな想いは、店の前で待ち合わせをしている時に見た
夏向けのスペシャルメニューによって完璧にうち崩された。

ピータン豆腐・車海老のマヨネーズ味・芝エビのチリソースかけご飯・特製冷やしソバ・・・

豆腐・・・食べたいなぁ・・・・と思ったらもう、ピータン豆腐が頭の中を舞っている。
(小:400円)なら大した量じゃないしこの「車海老のマヨネーズ味」(小:4個:950円)も試してみたいじゃないか・・・。

で、コッチの路線で・・とメニューを組み上げていった。


「ピータン豆腐」
  →賽の目に切った絹漉し豆腐に細かく切ったピータンを載せ、醤油や胡麻油等で味付けしたもの
   冷や奴代わりに中華街で食べる物としてお薦め。

「車海老のマヨネーズ味」
  →車海老を剥き身にして衣をつけて揚げ、マヨネーズをベースとしたソースを絡めたもの。
   海老の揚げ物にマヨネーズを合わせるのは中華街では常套手段。
   点心から一品料理までマヨネーズが使われる事は多い。
   
「青菜炒め」
  →中国野菜に筍、椎茸、にんにく(みじん切り)を合わせた野菜炒め。
   中華料理を食べる際、ベーシックにオーダーする物。
   本来は安い料理であるべきだが、日本人は必ずオーダーする習慣が無いので、
   高い料理と同じ扱いにされている。

「小籠包」
  →火傷しそうに熱いスープが入った本格派。しかしこの日は糸生姜を出してもらえなかった(;_;)
   生姜と一緒に食べる物だと思っているのだが・・・。

「五目炒飯」
  →中華街では平均的な味。香辛料が食欲をそそる。
   この店はスープをつけてくれない。(ランチの場合は未確認)


以上にビール一本を併せて二人で5000円を超える位でどうだ・・・(^_^;)

連れは勿論文句無し・・だが、食べきれるか?と心配顔。
だが、それぞれのポーションを全て(小)で設定しているから、金額も量も二人分として丁度良いはずだ。


「ピータン豆腐」をつまみにビールを飲んでいると「青菜炒め」が出てきたが、今日はいつもより塩がキツイ。
猛暑のおかげで料理人が消耗しているのか、深夜勤務の料理人がこういう味付けを好むのかわからないが、
かなり塩が強いのは事実。(椎茸のみ特に塩辛かったから、戻し方にも問題ありか?)
暑い日ってこういう事が多いんだよ・・・とビールで流し込んでいたら、「車海老のマヨネーズ味」が出てきた。


実は、これが、今日一番食べてみたい物だった。

「珠江飯店」の「車海老揚アイランドソース風味」があまりに美味しかったため、
この老舗が出す似たような料理の味を確かめてみたかったのだ。


皿に四角く切ったキャベツを敷き、その上に衣をつけて揚げた車海老が4つ。

殻は取り背を切ってあるから、クルッと丸まった形で揚がっている。
この形は「珠江飯店」と同じなので、揚げ方や海老の味を比べるのには好都合だ。

食べてみると、プリプリとした感触が気持ち良い。

ソースはマヨネーズが前に出ているが、その中にオレンジを思わせるような酸味と甘みが混在している。
そのためあまりしつこくならず、美味さだけを引きずり出す事に役立っている。
マヨネーズが嫌いな人には勧められないが、周富徳がやるようなジンを混ぜるソースより美味しいのでは・・と思う。

ただ、海老のランクが負けているのは明かで、「珠江飯店」を知らなければ絶賛するところかもしれない。
(コストパフォーマンスにおいての話だが)

なるほどなぁ・・・
海老を揚げた物にマヨネーズ系のソースって、色々な意味でアリなんだな・・・。
マヨネーズが強いから誤魔化しと抽出が同時にできるのか・・・。


中華街のどの店に行っても、車海老を使った料理は大体2000円程度。

誰もそんな小さな店で、そんな高価な料理を頼まないだろう・・と勝手に判断しても、
メニューにはちゃんと「車海老の・・・」という料理があってその値段は2000円上下。

ある意味、伊勢エビより手頃で間違いなく美味しい海老ならば、
どんな店でもそれくらいは取れる・・という事らしい。(だからこそ、店を選ぶ必要はあるのだが)


やっぱり、圧倒的に「芝海老」より美味しい「車海老」。
「腐っても鯛」ならぬ「腐っても車海老」って事なのだろうか・・・(^_^;)

 
 
サイト内の画像・テキスト等の無断利用・転載は禁じます。
Hisashi Wakao, a member of KENTAUROS all rights reserved. / Web design Shigeyuki Nakama
某若夢話は横浜飛天双○能を応援しています。