さて今晩はどうしよう・・・・。
酒を飲まなくてもいい店は・・・と、答えの無い自問に苦しんでいてフワッと浮いたのはファミレス。
そういう所だったら、無理して酒飲む気にもなれず、あったとしてもグラスビール位で我慢できる。
でもなぁ、ファミレスってなぁ・・・・
深夜仕方なく飛び込むか、仕事中に取りあえずメシ食う時に入る店だよ・・・。
だが、一つだけ許せる店を思い出した。
ブロンズパロット
横浜市鶴見区諏訪坂5−47
045-582-4000
11:00〜26:15
f,lo.22:15
bar lo 26:15
この店は、アメリカ西海岸をイメージして設計した・・と言われるとおり、ファミレスの域を超えている。(不二家系)
10数年以上も前に誰かに教えてもらったのだが、そのファミレスにあるまじき料金設定が功を奏してか未だに健在なのだ。
(要するに、それなりのクオリティを保っているって事)
で、どうせ飲まないんだから、ロードサイドレストランでオッケィ・・と、出かける。
第2京浜の北寺尾交差点角にある懐かしいその店は、
古さがそれなりの重さを持って存在感を高めていた。
メニューを見ると、
牛ロースステーキと伊勢海老のスパイシー焼き ---- 3800円
伊勢海老のスパイシー焼き(姿盛り) ---- 3800円
パロット自家製ローストビーフ ---- 2200円
仔羊ロース肉の香草ロースト ---- 1800円
ポルチーニのフェットチーネ(自家製手打ち麺) ---- 1600円
オマール海老のドリア ---- 1500円
といった物が目に飛び込んでくる。(サラダバー・コーヒーをつけると+900円)
やっぱりファミレスの値段じゃないな〜と思うが、店内には自動演奏のピアノが流れて雰囲気は良い。
第2京浜との間に植物を配してライトアップしているせいか、窓から見える風景も違うのだ。
ちょっと高めの値段と、ちょっと重めの雰囲気が客を選んでいるのだろう。
客の数も少なく、テーブル間も広めとなっていて、落ち着ける空間になっている。
こんなに上品だったっけ〜と思いながら、最近食べていないローストビーフをサラダバー付きで頼んでみた。
サラダバーはサラダからフルーツまでもカバーするもので、専用の皿も大きい。
アイテムも多目でドレッシングもトッピングも充実しているから、つい多目に盛ってしまった。
肉が来る前に盛りすぎのサラダを食べていると、それだけでお腹が膨れてくる。
昔、充実したサラダバーが売りだった「フォルクス」で、メインが来る前にサラダを食べ過ぎた事を思い出し、
一人苦笑してしまった。(バイキング形式って、どうしても取りすぎるし、残せない)
そして150グラムとメニューにあったから量の心配をしていなかったローストビーフが出る。
デカイ・・・(これで150グラムか〜?)
しかも1/4位が脂肪だ(;_;)
これ、全部食べられるかな・・と思っているそばから、ライスが出される・・・。
ホースラディッシュとソースで食べるローストビーフはまぁまぁの味だったが、
食べながら思い出すのは「ビクトリアステーション」。
(一流店ではなかなか食べられない物を、庶民的(と言っても高めだったが)な価格で提供してくれた)
20代の頃、思いっ切り贅沢・・と思った食事は、例えばこんなローストビーフだったなぁ・・と思いながら、
この店も、その頃は結構気張って来る店だったかも知れない・・と思い出した。
食べ物で思い出す事って、本当に多い。
それは、あの頃の空気も感触も伴って蘇る。
ぼ〜っと第2京浜を走る車の断片を視界に投げ込みながら、
心はあの頃の会話や空気を味わっていた。
「何時か行った店に、あらためて出かける事は楽しい。」
そう感じている時、鼻をくすぐる懐かしい匂いがする。
ふり返ると、ボール型のハンバーグが乗った焼けた鉄板を、針金の取っ手で運ぶウェイトレス。
その匂い光景、はどっかで経験している食欲をそそるものだ。
ウェイトレスが客席でそれを受板の上にのせると、客は紙ナプキンを持ち上げる・・・
そこでウェイトレスはハンバーグを半分に切りソースをかけると、ジュワー・・と派手な音が上がった。
これってハングリータイガーじゃん。
あの、独特のイベント、そのままじゃん・・・・。
なぁんだ、ココへ来れば、あのハンバーグを食べる事ができたのか・・としばし見とれてしまったが、
唯一ハングリータイガーと違うところがある。
それは、ソースと一緒にワインらしき物をかけるところだ。
(これで、ハングリーの真似じゃない・と言い張っているのか?)
肉の美味しそうな匂いの中にワインの蒸発した匂いが混じって、店内中に広がった。
何だよ〜
せっかく酒、我慢しているのに、
匂い攻撃してくれるなよ〜(^_^;)
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