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Malt Crazy
道楽もほどほどに
日記的雑感
 
 

ガスライト

霞ヶ関へ・・・と誘いのメールを受け取っていた。

今週はつい深酒をして今一体調が完全ではないから「今月末頃で・・」と返信していたが、
どうやら強行軍の取材が入りそうなっている。
伸ばしていたらいつまで経っても実現しそうにない・・と思っているところに、
大倉正之助が青山スパイラルで「binary soup」というライブに出るので見に来てくれ・・とメールが来る。

東京へ行く用事ができる・・という事は、急遽だがタイミングが合えばソッチもいける。
・・という事で、強引に「今日会おう」とメールしておいた。

明日の命の保証なんてどこにも無い・・
その事は、先日の件でも思い知っている。

私の命だって、明日どうなっているかわからないのだから、
そういうチャンスは積極的に生かしたい。

で、霞ヶ関の「ガスライト」にケンタウロスの正装(革ジャンはやめたが)で訪れた。
(同行者は壁の会参加者1名+ごく近所で働いてる1名(強制調達))


店は一本の長いカウンターがメインで、背後の壁に二人用の小さな半円型のテーブルが少しあるだけ。
15人が入るのは難しい・・サイズのオーセンティックなバーなのだが、どこか懐かしい感じがする。
どことなく横浜にあるバーの雰囲気に似ているからかも知れないが、
笑顔の素敵なスタッフのおかげもあって、初めて来た気がしない素敵な店だった。

今日、この店に誘ってくれたのはこのページを読んでくれている読者。

日々感じている事を書いた物を読んでいてくれるためか、いきなり打ち解けられて楽しい。
趣味が似ている事だけでも話は合いやすいのだが、それ以上に考え方の傾向がバレているから、
コチラとしては構える必要が無くリラックスできる。

こういう意味では、ホームページというメディアは面白く有り難い物だと思った。

ガスライトと言えば、超が付くかもしれない有名店。
バーテンダーもコンテストに参加するようなクラスが揃い、爽やかな空気を作り上げている。
狭い店なのに4人がカウンターの中にいたが、彼に聞けばマスターがさらに居るらしい。(今日は休み)
つまり、一人のバーテンダーが2・3人にサービスする事になる・・・から、相当に素晴らしい環境となる。
しかもそれぞれの腕が素晴らしいから競争も激しい・・となる。

居心地の良さも味の良さも、こんな体制から作りだされているわけだ(^_^)


初対面(店も彼も)は慎み深く・・という事で、最初は薄めのロングドリンクを頼む。
ロングドリンク・・と頼んで炭酸を使うかどうかを尋ねられたが、そこまで気を使ってくれるのは珍しい。
こりゃぁ期待できる・・・・。

で、出された物の名前を聞かなかったが、
グレープフルーツジュースを使ったドリンクは適度なアルコールで、美味しかった。

では、何かモルトを・・と頼むと、
「ここでしかない・・と言えるのはこの3本です」とこっちの望むクラスが出てくる。

グレンダラン、オード、そしてアドベックのカスク。

勿論、飲むのはアドベック。
シェリー樽を使った・・というソレは、間違いなくアドベックの香りを漂わせながら、
しかしシェリーの甘さも感じさせる素晴らしいもの。

これは良い出会いだ。

居心地の良さ、シガーを吸っても回りにあまり影響させない空調、ホスピタリティの素晴らしさ、
そして途轍もなく高価な酒(ヴァルベニー50年)からトリスまで・・と幅広いバリエーション・・・。

この店を自信持って紹介してくれた読者にはただただ感謝したい。


今日は時間が無かったのであまり話ができなかったが、コレッきりでは無いだろう・・とお互いが感じている。
また、霞ヶ関にも行きたいし、横浜の壁を味わってももらいたい・・・と思いながら彼とは別れた。


ウェブの世界は、顔が見えない場所。
だから、素性を知らせたくない・・と考える人は多い。
匿名のみでの意見交換の場もあり、違う人格を演じている人もいる。

しかし、こうやって会える事も多い・・・とも聞いている。
素直な顔を見せ合って、人間関係を作った上でウェブを楽しんでいるのだ・・と。

素直に自分の気持ちを綴り続け、そんな独り言を日々読んでくれる人達とは、
どこかで物事の切り口が似ていてもおかしくない。
それは、初めて会った彼との素直な付き合いが楽しめる事でまた、裏付けされたように思う。

勿論過去、何回かの読者自由参加の会を開き、そこでまた輪が広がってきている経験があるから、
今回もまた楽に楽しむ事ができたのだが。


新しい出会いは、
それだけで生きている価値を上げてくれる。

社会の中で揉まれ、時の流れに漂って、
感情の渦に巻き込まれても、
自分自身を失えるわけではない。

傷つく事も、擦り切れる事にも慣れてきてはいるが、
それでも痛い心を癒してくれるのは、
こういった新たな出会いかも知れない・・・と感じた。

 
 
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