今日は、久々に同僚と飲む事になって、どうせなら和食がいい・・と悩んでいた。
だが、和食で一杯飲む・・・というのは、店のチョイスが意外に難しいのだ。
勿論、コストパフォーマンスが良くて話ができる静けさがあって、
その上客層まで良い店・・・という贅沢を言ったら・・・の話だが(^_^;)
私の場合、客単価が酒代入れて5000円を超えるのなら、間違いなく寿司屋に行く。
寿司屋は魚のプロだから、旬の魚を美味しく食べさせる技は半端じゃない。
ただ、一食に5000円を超える食事はそうそう食べられるわけではないから、
それより安い店で・・・・と探すわけだ。
もっとも彼は結構なスモーカーなので、寿司屋は眼中になかったりする。
で、蕎麦屋かな・・・と思ったのだが、スタート時間が遅すぎて断念せざるを得なかった。
反町には「うえむら」(という名前を出すのだから築地の関係か?)という和食専門店があるが、
ここは料理だけで5000円を超えそうな店なので、一度だけ試した後、顔を出していない。
和食は難しいねぇ・・と悩んでいたら、その「うえむら」がフワッと思い浮かんだのだが、
それは寿司屋(山田屋)→ 板長 → 築地で修行 → 築地と言えば「田村」「植むら」・・・
という連想ゲームになっただけ・・・と(^_^;)
思い出してみると、前に行った時の「うえむら」はまだ開いたばかりの頃で、
若い店主を家族が支えるような感じだった。(暖簾分けを受けてやっと開いた店って感じで微笑ましい)
値段が高めなので刺身を頼んで軽く飲むつもりだったが、最初の一杯のビール用グラスが生臭い。
で、グラスを持ってきた先を見たら、ガラスの張りの冷蔵庫にビールグラスと烏賊が同居していた。
オイオイ、せっかくグラスを冷やしても魚の匂いが付いたら、ビールが美味しいワケはないだろ・・・
と、次の料理を頼まずに店を後にしたのは言うまでもない。
噂としては「良い店」だという評価もあるので、そのうちレポートしよう・・と思いつつ
未だに実行できていないのは、店の外に掲げてある料金表のせいかも知れない。
(高い・・と思う価格だから、コストパフォーマンスが期待できないと思ってしまう)
じゃぁ・・・・どうしよう・・・
と二人で悩んでいるうちに思いついたのが、
「一里」(中華街:レイトンハウスビルの傍)
045-662-2441
月曜定休 日曜は団体のみ受け付けているようで、休んでいる事が多い。
だった。
ここは、一階はカウンターのみ(8席)で、2階に座敷があるだけの小ぶりな店で、
つまみ+茶漬けのコース(3000円)があるので飲むには丁度良く、
客層も良くて静かだから、話をするのにはかなり向いているのだ。
随分ご無沙汰していたから料金が変わっていたらどうしよう・・・とビビリながらも、
既に頭の中はその店以外のチョイスは無い(^_^;)
で、店に飛び込んだのは7時半を回った頃だったが、
カウンターに一人客がいるだけのとても好ましい環境が待っていた。
料金も変わらず板長も相変わらずでホッとする。
まずはエビス生で喉を潤しつつ、つまみ+茶漬けコースをオーダーした。
「蛸の足の刺身」(お通し)
「季節野菜の煮物」
「刺身・胡椒仕立」
「鯛と揚げ出し豆腐のあんかけ」
と適当なタイミングで出てくる。
「黒龍・いっちょうらい」を二人で3合ほど飲みながら語るのは仕事の事。
美味い肴の味が落ちる・・・とも思うが、意志疎通を欠くほどお互い忙しかったから、
それもまぁ・・仕方無いと諦めがついた。
最後に出てきた「茶漬け」は、鶏の唐揚げを使ったものだったが、
適度な油分が食欲をそそって、今日一番の美味しさを感じた。(二人で10,500円)
同じ釜の飯を食う意味は、確かに有ると思う。
実際に一緒に食事をする事は、なんとなく埋めきれない距離を縮めてくれる。
しかしその効果を過信して、
一緒に食べたり飲んだりするだけで仲良くなれた・・・と思うのは間違いだ。
命に関わる欲を共有できても、お互いに相手を理解しようとする気持が無ければ、
人間関係が深くなるはずは無い。
彼と「気を抜ける時間」を共有できるまでには、随分時間がかかったように思う。
食べ物の趣味も、食べ方も、価値観や生活感の類似が無ければ寄り添えない。
だからこそ、より近い関係となるだろう人とは、
食べ物の趣味が合わなくてはいけない・・・と信じていたりする。
ただ、その飲み食いについて、
一つだけ不思議に思う事がある。
酒だけは合わなくても大丈夫・・・・・・らしい。
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