天気が良く散歩日和だという事もあって、桜木町から山下公園まで歩く。
赤レンガ倉庫のオープンまであと1週間という事もあってか、随分整備が進んでいる。
工事用フェンスも取り除かれ、なんだかだだっ広い土地にポツンと倉庫があるように見えた。
ワールドポーターズとどこが違うか解らないようなショップ構成だと既に報道されているが、
ブルーノート東京プロデュースの店にカウンターバーが併設されるらしい。
一度寄って居心地よければ、ポイントとして設定してもよいか・・・と期待している。
友達と会って、久々に「Jack Cafe East」に行く。
天気が良いおかげで、外のテーブルはほぼいっぱい。
運良く一つだけ空いていた席で久々に変なハンバーガーを食べる事にした。
*何故変と言うかと言えば、バンズが普通の丸い物でなく、
柔らかめの生地を焼いた普通のパンを使っている事。
結果、四角いハンバーガーになってしまう。
食感は食パンをトーストした物に似ていてる。
クラムチャウダーとアイスコーヒーがついたハンバーガーは税込み1200円を超える。
高っけぇ〜と思いながらも、場所代と思って諦めるのだが・・・。
新緑が芽吹いた銀杏並木を見ながら、ゆっくりビールとシガリロを楽しむ。
香りの強いシガリロも、こんな場所なら気にならない。
時間や季節を楽しむ余裕のない生活が当たり前になりすぎていて、
気温の変化にさえ毒づくようになっている自分を見つける。
自然を全身で味わうバイクに乗れないのは、良くない・・・と心底感じた。
最近感じる事は、どんどん外食の味が落ちる事。
求められるモノが「値段の安さ」だって事と、舌がバカになってきた現代人のせいか。
最近の野菜には匂いや味が無い。
「らしさ」は好き嫌いの元だから、販売に影響するとどんどん削られ、
いつの間にか形だけのモノに変化している。
いやそれだけじゃない。
違う味がついていたりするのだ・・・(オレンジの様なトマトとか)
形だけの社会の空しさを、あのバブル崩壊の時期を経験しても理解しないのは、
人々が「生きる事」に執着しなくなってきたって事だろうか?
当たり前に全てが揃っているから、
幸せな人生もインスタントに手に入ると勘違いしているのだろうか?
レタスの葉一枚を手で千切り、パティの上に輪切りのオニオンやピクルスと一緒にのせる。
味付けはハインツのケチャップとマスタード。
歯触りや歯切れも味のうちと思うのだけど、
肉汁と調味料とで象られた「解りやすい味」しか、しない。
「向こうって、ケチャップとかマスタードって言わないと出してくれないんだよ。
俺、知らないでそういうモンだって思って、そのまま食ってた。
・・・肉が旨いから、そのまんま食えちゃって気が付かなかったってのもあんだけどね・・」
カナダで生活していた友達がそう言うのを聞いて、アメリカ流の食べ方を思い出す。
料理に味付けがあまりなく、塩やソースの類で好みの味を作るやり方を。
(主にジャンクフードについてだが)
もしそのやり方をするとしたら、食材の味がしっかりしていて欲しいと思う。
そのまま食べても美味しく、しっかり個性があって、そしてそれに見合う塩や調味料も必要だと思う。
でもソレって料理じゃない・・・・な。
結局、食材が本来の味や力を失ってしまったから、
アメリカン・ジャンクフードと同列に考えてしまったようだ。
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