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Malt Crazy
道楽もほどほどに
日記的雑感
 
 

禅問答

自分の想いを伝えられない事は、とても歯痒く切ない。
命のやりとりをするような関係なら尚更。

基本的に共有しているレベルが違うと、どうしてもそんな状態に陥りやすい。
そしてそのレベルの違いは、高い方からしか見えないから質が悪い。

同じ体験をしていても同じ想いに駆られるとは限らないが、
なんとなく同じ想いを持っているとお互いが誤解する事は多い。
そしてその誤解が認識の違いを隠し、
気が付いた時には大きな溝ができている事は、よくある事だ。

大事にしている物を崇め過ぎて、勝手なルールを自分の中に作ってしまう。
それが共有されているように誤解したまま・・・・。

意志の疎通は難しい。
言葉を使う事は難しい。

3日間、友人と飲み続けている。

苛つく心を隠しても、顔の色に出ているから話を聞く。
酔って語る事は大した話じゃないが、
伝わらない想いを聞いているだけでも、彼にとっては意味ある事かも知れない。

いつも一人で生き、誰にも頼らずに走り、
でも、生きている実感が欲しくて、負い目を背負って歩く事を彼は求めた。

それは、自分という存在を見つける事ではなく、
自分という存在を認識させたい行為。

そして、一人ではないと感じたい気持。


誰も自分を理解できないと切り離しても、
誰か自分を理解してくれと叫んでも、
いつもその寂しさは心を掴んで離れない。

だから、自分らしく生きる事にしたのだろう。
そうするしか、自分の存在を自分で確認できないのだろう。

「何か」に寄りかかって生きている人は多い。

家族だったり、組織だったり、生き甲斐だったり。
その中に「看板」というモノも含まれて、
ソレに頼って生きている人間もいるだろ・・・?と訊けば、
彼には思い当たる節があったようだ。

彼にとって今回の訪問は不本意な事。
自分ではまったく計画していない事態。
でも、こんなに密度の高い話ができるのなら、きっと必然だったのだろう。

何だか禅問答のようだな・・・と笑い飛ばし、
ベッカース7年(53%)をグイっと干した。

それにしても飲みすぎだね(^_^;)

 
 
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