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早朝、所用を済まし、帰宅する。
睡眠不足が体調の悪さを増進し、今一シャキッとしない。
こんな時は風呂でしょ・・・という事で、バスタブに湯を張る。
食事をするヒマが無かったので、インスタント物を食べ、
テレビでやっているオリンピックを少し眺める。
今回のオリンピックほど、誤審の疑いが多い大会はないな・・・と思いつつ、
外務省問題の方が気になってザッピングをしたり・・と、
午前半休を有効に使うべく些細な時間の浪費を楽しんだ。
風呂に入り頭を洗っていると、留守電が入る。
スピーカーの音は何やら会話が流れているので、間違い電話ではないようだ。
珍しい。
自宅の電話に留守電を入れる人は滅多にいない。
（世の中、携帯がメインのコミュニケーターになっているって事か）
立て続けに２本入った留守電を、髪を乾かした後に聞いてぶっ飛んだ。
「・・・駐車場に置かれているバイクが事故に遭い、損傷を受けています・・・」
おいおい何だとぉ？
駐車してあるバイクがどうやって事故に遭うんだよ？
日本語、変じゃないかぁ？？
「 ・・火災海上の・・・・ 保険の事でご相談いたしたく・・・」
随分対応が早いな・・・
しかし、単にぶつけただけの状態ではないなこりゃ。
まぁ、怪我したわけじゃないから、慌てずに行こう・・・。
どうにもならない・・と判断すると、もう気にならないのが不思議。
会社に行くべく淡々と準備をしながら、バイクの状態を想像する。
どうせ倒されただけだろうから、ミラー・レバーあたりの損傷＋外装かな
それにしては仰々しいなぁ
外に出たらますます陽気は暖かく、そして春の香りすら漂う午後であった。
どれどれ・・・とバイクの所に行くと、
実に無惨な形となったソレがあった。
タンク両面ベコベコ
ブレーキレバー折れ
スピードメーター全壊
シートカウル割れ
左ステップ折れ
シフトペダル曲がり
ダイナモケースボロボロ
エンジンフィン損壊
あらぬ方向に曲がったスタンド、他
とかなりの惨状。
当事者に話を聞くと、こうだった。
バイクの右側に一段高い場所があるが、そこに駐車するべく
本日納車された車両をバックで進行した。
バイクとその駐車場所は段差がありバイクに対して約50センチ高い位置となる。
運転者は不慣れな車を注意深く運転したが、本来駐車すべき場所でないため車輪止めはなく、
そのまま後方にずり落ちてしまった。
いきなり車体が後方に傾いたので運転者はパニックを起こしたらしい。
すでにこの時点で車両はバイクを押し倒している。
ブレーキを・・・と運転者が思いっきり踏んだのはアクセルだった。
バイクを３メートルほど引きずりながら車両は進行し、他の駐車車両にぶつかって止まるまで、
運転者は何が起きたのかわからなかったようだ。
結果、バイクは当該車両と駐車車両に挟まれる形で損傷を受けたわけだ。
仲の良い友達にグチメールをする。
「バイク ブツケラレタ」
途端に電話が入る。
「怪我は？」
確かに言葉は足らなかったけど、私が事故った前提での問いは、
ちょっとだけムカついてしまう。
ここ10年以上、バイクでの事故はしていないのにネ(^_^;)
（倒れるバイクを引っ張って亜脱臼って事はあったけど）
体調はが悪いからバイクに乗れない・・・とは思っていたが、
外の陽気はまさにバイク向き。
春のような風がそよげば、その誘惑に駆られて跨っていたかも知れない。
そんな日に、ちょっと目を離したスキにバイクが壊れてしまう。
きっと
乗るな！
という事。
何の裏付けも無い事だけど、
そう感じた日に乗らない事で、
今のところ生きている事が可能なんだと、信じている。
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