クリプトナイトを外し、カバーを畳み、ホイールロックを外す。
燃料コックをPREに回し、カバーを片付けにいく、
朝日で暖められたバイクは、セルを回されるのを待っている。
チョークを引き、クラッチを握り、ニュートラルを出す。
イグニッションをオンにして、ニュートラルランプが点灯しているのを確認。
一呼吸おいて、セルを回した。
ちょっと弱々しく回るセルに、復活の兆しを見せながらも反応を示さないエンジン。
ガスが落ちきっていないのか、それとも・・・・。
少しずつ休みながら、セルを回しているとやがて、徐々に火が入りだす。
そして5分後、エンジンはかかった。
右手首を怪我して以来、乗っていなかったバイクに跨る。
置いてあるバイクは大きく見えたが、跨ると華奢に感じる。
タイヤはきっと固くなって、エアも少し落ちているようだ。
コックをONに切り替えチョークを戻してレーシングしながら、
暖機が完了するのを待つ。
そして、半年ぶりにバイクを動かした。
ぎゃははははぁ?と思わず笑う。
回しすぎ!
と怒られた事を思い出し、レブリミットの1000回転下でシフトアップ。
カーカーは相変わらず賑やかで、体中がその音に反応する。
R1-Z XJR1200 GPZ900R 、会社までの道のりでであったバイク達。
冬の朝のライダー達は、皆ジェントルで楽しそうだ。
固まったタイヤを労って、必要以上にバイクを傾けないように走る。
車検のために、バイクを起こしただけの事。
でも、バイクで走った後、デスクでにやつく自分を見つけ、
やっぱり馬鹿だなぁ・・・と思う。
やっぱりバイクは必要だ。
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