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Malt Crazy
道楽もほどほどに
日記的雑感
 
 

ファミレスの限界

連日仕事が遅く、夕食は深夜12時頃取るのが当たり前になっている。
ところがその時間は、まともなメシ屋なんてありゃしない。
そこで、ファミレスに行く事になるのだが・・・。

その名の通り、家族が食事する場所ファミレス。
当然、味付けは穏やかな物になる。
鰻やうどんや豚カツなどのメニューがあっても、
何だか腰抜けの濃いめの味つけで、素材の風味なんてありはしない。
激辛タイカレーなんてメニューがあっても、辛かったためしがない。
つまり、味なんて気にしないで入る覚悟が必要なのだ。

昨晩行ったデニーズ。
そこに夏のスペシャルメニューと称して、「○○魔王DON」という物があった。
コチジャンベースのソースで肉の角切りを煮込んだ物と半熟卵とキムチにきゅうりが
大盛りのご飯の上にのった物。
魔王と名づけるだけあって、激辛だとメニューには書いてある。

で、オーダーしてみた。
どうせ辛いわけはない・・と思いながら。

オーダーの時、ウェイトレスが「辛いですがよろしいですか?」ときく。
大げさなんだよ・・・と思いつつ、「よろしいです」と答える。
で、出てきた物を頬張ったら、かなり辛かった。
喉がヒリヒリして、ちょっと汗がでるくらい。

インドとかタイの激辛から比べたら程遠い辛さではあるが、ファミレスメニューとしては
掟破りの辛さである事は事実。
これは多分、商品開発部でも議論されただろう・・・と邪推したいくらいの凄さ。
子供はまず食べられません。
空きっ腹で食べたら腹が痛くなってもおかしくありません、状態(笑)
ご飯が多すぎるのは、辛さに耐えられない人が、ご飯大目に食べたいと要望してもいいよう、
予め考えられているようにも思える。

まあ、辛い物には強い方だから、平気でバクバク喰っていた。
味はそれなりだが、辛さが好きな人間だけにしか許されないレベルなので、
なんだか専門店で食べている気分になる。
これは、深夜のどうでもよい食事という状態の中では、かなり当たりと言えそうだ。

ファミレスも特化したメニューを出さないと、生き残れない時代になったのかも知れない。
ユーザーとしては、選択肢が増えるのは嬉しい。(多分、短命だろうが)

そこへウェイターが水を持ってきた。
あの辛さなら、そういうサービスはありがたく感じるだろう。
こっちは水も飲まずに喰っている状態だからどうでもよかったのだが・・・・、
ウェイターは、水が減っていないグラスを見て、驚いていた。
(こいつ、この辛いの水も飲まずに喰ってるよ〜って顔して)

さすがに大きな丼にいっぱいのご飯は食べきれず、具だけしっかり頂いて残させてもらった。
食い終わってふっと気がつけば、周りの小娘が変な物を見る目でこっちを見ていた。
(こいつら、コレ喰った事あるな〜)

レジへ行って代金を払うとまた、「辛くなかったですか?」と訊かれる。
「美味しゅうございました」とうっちゃりながら、呆れるレジ係りの顔を楽しんだ。

そんなに心配なら、メニューに出すなよ、デニーズ。
でも、辛い物はコレくらい辛くてもいいんだよ、デニーズ。

外に出たとき、心なしか爽やかな風がふいたように感じたのは、
気のせいだろうか、それとも辛い物のせいだろうか・・・。

                                 H

 
 
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