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Malt Crazy
道楽もほどほどに
日記的雑感
 
 

104

「すいません、テレビ東京の横浜支社の番号教えてください。」
「NHK横浜の番号は何番ですか?」

これは、我が社にかかってくる電話の一部。
我が社は確かにマスコミの端くれを担っている会社だが、
決して東京のキー局ではない。

「今流れてるCMの出演者の名前は?」
「**という番組の真ん中へんで流れた曲名は?」

こんな電話なら、まだ解る。
(もちろん、知ったこっちゃ無いから流している局を聞き出して、
 そこの番組やCMを管理するセクションに電話するよう説得する。)

「何でベイスターズは、佐伯をスタメンにしないんだよ〜!」
「一文字が踏んでるのに、カメラどこ向けてんだ!」

つい、その勢いに負けたら最後。
お怒りはごもっとも・・・・、と謝るしかない。

どの番組(どこの局で流したかもわからない)の何に対して
電話をかけている人が怒っているのかわからないが、
わざわざ、うちの電話にかけてくるのだから邪険にはしにくい。

そんな計算を瞬時に頭の中でしてしまったらもうだめだ。
相手の話をじっくり聞きながら、会社のスポンサーがらみかどうかを
ひたすら探る会話になる。

大体関係ない人が、電話帳のマスコミの所から勝手に電話をかけてくる事が多いが、
そんな人に限って、どこの局の番組か・・・なんて事は頭にない。

「ホラ、今映ってる、赤い服きた女だよ!
 何て名前なんだよ〜。
 テレビやってるんだから知ってんだろ!!」

うちの会社にはまったく関係の無い事なのに、そんな調子である。
(マスコミ関連は面倒だ)
 

ところが確信犯もいる。

「もしもし、**さんはいらっしゃるかね?」
         (とっとと帰ったヨ。何時だと思ってんだ、この人。)

「申し訳ございません、本日はもう帰宅いたしましたが・・」
         (夜中に居るわけないだろが。 時間を考えて電話しろよ。)

「こんな遅くまで何やってんだ?」
         (あんたにゃ関係ないだろって。 仕事に決まってんじゃんか。)

「はい? 私ですか?」
         (くだらない事きくんじゃネーよっと)

「君に決まってるだろ、他の誰と話してるんだ?」
         (やな奴だな・・・。)

「はあ・・・」
         (答えようが無いが、何で他人のあんたに怒らなきゃいけない?)

「はあ、じゃないよ。 もう2時過ぎてるじゃないか・・」
         (あんたも夜中って事は、認識してるのね)

「はあ、仕事が詰まっていますので・・・」
         (仕事が無きゃとっとと帰って寝るって。2日寝てないんだから)

「だいたい、君らは仕事のやり方が下手なんだよ。
 要領が悪いから時間がかかるんだ・・・・」
         (大きなお世話だよ。何様のつもりなんだ?)

くどくど、仕事の進め方が悪いとか、夜やらずに朝からやれとか、
身体を壊すとか、文句を言い続けるオヤジ。
人の睡眠時間の心配するなら、すぐ用件言って切ってくれ、
と思うだが上司を呼び出すリレーションと、後のしっぺ返しの恐怖もあって、
ひたすら耐えて聞く事30分。
「いないなら、明日かける」との捨てぜりふを満足げに言い放って、
迷惑オヤジの電話は切れた。

決して作っていない。
本当にこういう輩が居るのだ。
上司の名前を出しているから、こっちが絶対口答えできない事をしっている。
その上で、言いたい放題である。
おまけに用件を言わない。
この業界を良く知っている奴の、無差別八つ当たりなのだろう。
しかし、味をしめたのか、夜中の2時3時頃を狙ってかけてくるようになった。
皆、電話は無視したいのだが、取らないわけにはいかず、誰かがそいつの餌食になる。

上司に相談しても、どうにもラチが空かない。
そりゃそうだ。
その時間に上司に出て貰えば、普通の話をしてしまうだろうから、
イタズラオヤジは闇の中。
どうにも面が割れないまま、相手が飽きるのを待った。
しかし、忘れた頃に、困ったオヤジはかけてくる。
誰かが、オヤジのストレス解消に、付き合わされ続けていた。


ところがある時、そいつが番号通知の電話からかけてきた。
その番号を見て、その場のスタッフで上司の名刺フォルダーを探りまくる。
そして、上司の知り合いの一人(説教好きなエエカッコシイで嫌われ者)を特定した。

そこで、

「おっしゃる事はもっともでございます、**様。」

と言ったら、
途端に用件を伝えて、電話を切ってしまわれた。

そのオヤジは、最近の機械には疎かったらしい。
まさか、自分の電話番号が見えていて、
名前がばれているなんて思わなかったのだろう。

後で、上司から聞いた。
「深夜なのにとても丁寧な対応をしてくれて、感激した」と(爆)


今日も、日テレの電話番号を尋ねる電話がきた。
たまたま営業の奴が対応したから、話は面倒になる。
どこに仕事のからみがあるか解らないヤクザな社会だから、
平身低頭の扱いをするしかない。
柔和で有名な営業マンがかなり怒って電話を切ったので尋ねてみた。

「104で調べると高くつくので、ウチに電話したんだと」
思わず笑った。

最近、NTTの番号案内は異様に高いと聞いている。
だから、普通の電話代で同業者に調べさせるとは、なかなかの策士だ。
しかし、腹が立つ。


私は、その手の電話には事務的に冷たく対応する。

「失礼ですが、どちらへおかけですか?
 ・・・・イエ、まったく関係ございません。
 わかりかねますので、ご自分でお調べ下さい。」

てな、感じ(笑)


もっと腹が立つ電話は、やっぱりセールス電話だろう。
どこで調べたか、ちゃんと肩書きまで言って名指しでこっちを呼出す。

仕事関連だと思うから、皆丁寧に対応し、
こっちも電話してきた奴の名前を記憶の彼方から呼び起こそうと努力する。
何だか話が変だと思えば、不動産か先物の勧誘か、同窓会関連の広告取りだ。
相手の顔が見えないと思って、やりたい放題。
そのうち、裏側えぐってやろう・・・と思いつつ、
金にならない仕事は結局しないのだ・・・が(笑)

最近は、
アポが無ければ話も聞かない。(時間は「ただ」ではないから)
CMでもうってくれないかぎり、物は買わない。
現状で満足しているから、無理して何かを買う必要なんてない。
だからメリットの無い取引はしない。
これは商取引の原則でもある。

 
という事で、私は、とても、ケチな生き方に徹している(爆)

                               H

 
 
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