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Malt Crazy
道楽もほどほどに
日記的雑感
 
 

裏メニュー

毎日のように食べに行くと、いつの間にか常連になる。
昔は、あまり店の人に覚えてもらえないタイプだったのに、
最近は覚えられるのが早くなった。(何故だろう)

中華街にしろ飲み屋にしろ常連になると、メニュー外の物を出してもらえる特典が、
廻りへの区別感(優越感?)とともについてくる事が多い。
そのためにどれだけの投資をするかは別として、同じメンバーで食事に行くのに、
ちっとも覚えてもらえない奴もいるから、不思議である。

店としては、どんな格好をしていた・・・とかの容姿で覚えるより、
何曜日の何時頃来る、といったような見方で覚えるらしい。

私の場合は、空いている時に入って30分〜1時間の間に客があふれるようになる、
という不思議なパターンをよく経験するので、
きっとそういう時間帯に店に入る事が多いのだろうと思う。
店にしてみても、ガラガラの店に入ってきた客だからイメージは付きやすいだろうし。

それに考えてみれば、何曜日には外食が多い・・・といったパターンは、
週単位の仕事をしているとイヤでも存在するから、
店側から見れば覚えやすい客なのだろう。


中華街にいると、メニューに無い物を頼むのが、常連の特権みたいになっているが、
昔から中華街ではメニュー無視で料理を作るのが当たり前だった。
材料を持ち込んで料理させる強者も結構いて、その頃を知らない客のために、
店の中で素材を並べるスタイルをとっている店もある。(菜香)

裏メニューの代表例としては、

「同発本館」 カレー(基本的に山盛り)
「保昌」   湯麺(唐辛子の入ったオレンジに近い色のスープ)

等がある。
(常連の顔をしてオーダーしてみよう。 運が良ければ出してくれる)

裏メニューというわけではないが、まともなイタリア料理店では、
メニューになくても必ず作ってくれる定番料理がある。

「アリオ・エ・オーリオ・ペペロンチーノ」
     (ニンニクと唐辛子とオリーブオイルのパスタ)
「マルゲリータ」<ピッツァ>
     (トマトとバジルとチーズのピザ)
「カプレーゼ」
     (モッツァレラチーズとトマトのサラダ)

等がそれにあたるが、
一番シンプルなメニューだから材料があれば必ず作れる物で、
蕎麦屋の「もり蕎麦」みたいなものと言えば、わかりやすいだろう。

これらのメニューは皆シンプルなので、コックの逆技術がモロに出るから面白い。
だからイタメシ屋で上記のメニューを食べると、その店のレベルが判断しやすい。


イタメシ屋は一時期のブームにのって、結構お高い単価設定をしている所が多いが、
その割りには期待外れの店が多い。
食ってる最中に味で腹を立て、支払う時に値段の高さでまた腹を立てるのだ。

最近は特にその傾向が多く、見てくれは美しいが高いくて不味い店が増え、
飲食店選びにはとても苦労するようになってしまった。


イタリアンは大好きで、新しい店を見つけたら必ず入ってしまう。
そして、必ず「アリオ・エ・オーリオ・ペペロンチーノ」を注文する事にしている。

「すいません、メニューに無いのですが、ペペロンチーノを作ってくれませんか?」

この一言で、にっこり笑って受けてくれる店なら、まず標準点をあげられる。
出てくるパスタが、ゆで汁の塩加減だけで味付けされていたら、合格点。
食べ終わるまで一気に食べたくなってしまうようなら、言うこと無しとなる。

この料理は、パスタの太さとオリーブオイルのランクと、使う塩とニンニク、
唐辛子のチョイスが良くて、さらにニンニクの処理が上手くないと
絶対に美味しくならない。
ニンニクの香りだけでも食欲は増進するはずなのに、
食べ続けられない場合は、そのどれかが必ず足りない事になる。

例えば普通の食卓塩で作られたら、一気に食べるには角が立ちすぎて難しいし、
オリーブオイルのランクをケチれば、ただの油っこいパスタにしかならない。
しかもパスタの太さを間違えると、
パスタ自体の味とニンニク・オイルとのバランスが崩れて、
これまた一気に食べる気力が出なくなるから、質が悪い。

で、途中で食べる気力を失せてしまう程バランスが悪い店には、
結局余程食べる物に困っている時以外には、足を向けなくなる。

「メニューに無いからできません」と答える店は、
残念ながらどれを食べても美味しくなく、またイタリアンの基礎技術を持っていないと
自ら宣言している事にも気が付かない営利主義の店であるから、
2度とその店に行く事はない。
 

最近、久々にまともなピザを食べさせてくれたのは、
関内の「アズーリ」というワインバーだった。

珍しくピザの台が美味しい。
かりっとした食感の中にもちっとした感触があり、
ちゃんと台もパスタだと感じさせる味が存在している。
そこの「マルゲリータ」は、
これでもかという程スライスしたトマトがのり、
しかも完熟系の甘みを添えてくれるから、
それだけでも口が止まらなくなりそうだった。
バジルも生を使い、チーズも美味しかった。

金額的にはちょっと高いのだが、(客単価:食事メインで5千〜1万程度か)
高くて不味い昨今、久々に気持ちよく代金を支払えた。


上大岡にある「ラ・コロンナ」は、
横浜では珍しく薪の石釜でピザを焼いてくれる。

ここのオヤジはイタリアで修行したとかで、
ピザを頼むとその時だけは部下にやらせず、
自分で伸ばしから焼きまでをこなしてしまう。


「アズーリ」に行くまでは、私の中での横浜No.1ピザだったのだが、
現在はどっちをとるかは悩む状態となっている。
(コストでは「コロンナ」の方が安くて良いのだが、ブティックホテルの1階という
 ロケーションが、ちょっと難をつけている)


こんな話をアップしてるからか、イタリアンを食べたくなってしまった。
今日は何処へ行こう・・・・・・。

                            H

 
 
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