横浜中華街では、新年を迎えたお祝いで賑わっている。
日本でも、旧暦で行事を行う習慣がある地方はまだ多いようだが、
中国人社会では特に、旧暦にこだわっているようだ。
香港で旧正月を迎えると、かなり悲惨な事になる。
安くて美味しい町中の飲食店が殆ど休んでしまうからだ。
一昔前の、日本の正月に近いものがある。
横浜中華街では、さすがにそこまでいかないまでも、
やっぱり休む店もあったりする。
今日は旧暦(中国)の1月1日にあたるから、中華街では獅子舞が練り歩く。
縁起物だから、特に客商売の飲食店からは当然のようによばれている。
白や黄色のボディだけど、扱いは日本の獅子舞と変わらない。
舞ってもらったお返しには、ちゃんとご祝儀が出されるのも一緒。
日本の場合はみかんだったり、ポチ袋にいれたご祝儀だが、
中華街では独特の赤い祝儀袋が用意される。
日本の場合は、すんなり出してパクッと獅子がいただくのが当たり前だが、
中華街の絢爛な獅子達は、ちょっと違うもらい方をする。
店の前で舞っている獅子の上に、ひもで吊したご祝儀袋が垂らされる。
獅子は高く背を伸ばし(中で肩車するor肩の上に立つ、荒技)、
その祝儀袋を口でくわえて取ろうとする・・・が。
獅子がくわえる直前にひもを引っ張り、なかなかすんなりくわさせてくれない。
そのやりとりが、見ていてなかなか面白くて、道行く人々もつい足を止める。
銅鑼と太鼓と爆竹の音が新年を告げて、なんだかやっと年が明ける気がするのは、
横浜で生きている証なのかもしれない。
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