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Malt Crazy
道楽もほどほどに
日記的雑感
 
 

満月

昨日は、月食という事もあって、夜空を見上げたら満月じゃないですか。
久々に満月ツーリングに参加しようかと思って、夜中にバイクに火を入れました。
(時間的な事もあって、というか気分で参加しませんでしたが)
 
夏の夜としては、ちょっと涼しめの気持ちよい状態。
さらに、夏休みという事もあって道も空いています。
 
横浜新道から横横道路にのって衣笠まで・・。
浦賀から三浦海岸を抜けて三崎へ向かい、また横横へ戻って帰ったのですが、
なんとも気持ちが良かったのですね。
 
三崎港には、昔「天咲」というマグロ料理店があったのですが、
ここのオヤジが病気で他界し、今は当時の番頭が「海舟」という名で店を続けています。
 
ここは、血合いの部分を軽く焼いて、エスカルゴのソースで食べさせる「ブラディステーキ」や、
かまの部分を焼いた「スペアリブ」という名物料理がたくさんあって、
遠く東京からもわざわざ客が来る良い店でした。
その日港に入った魚を、当日スペシャルで出してくれたりして、とても人気があったのです。

しかし、息子が六本木に店を出したあたりから、客層がおかしくなり
(東京良い店やれる店、というホイチョイプロダクションが制作した本に
 載ってからなのですが)、
店の態度もだんだん鼻が高くなるイヤな傾向に・・・・。
 
当然足が向かなくなり、疎遠にしていた所に、店主の訃報が・・・。
安くて旨い魚を食わせてくれる店が、無くなったなあ・・とがっかりしたものです。

で、その後前述のとおりまだ番頭が店をやっているときいて、
喜んで出かけた事がありましたが・・・・。
 
同じ所で同じ仕入先で、どうしてこう味が変わるのだろう・・と思うほど、
違う物になっていました。
 
カウンターのある一階に下りてみると、番頭(現在の店主)は料理をしないで
カウンターに座り、常連客とビールを飲みながら談笑しています。
奥のキッチンでは若い見習風の男の子が一人で料理を作っている・・・・。
旨いわけないな・・と、店を後にしました。
 
同じバイクに乗っても、「チューニングしてる?」って訊かれるほどバイクの状態は
差が出るもの。(使っている回転数によって、エンジンの性格って変わりますよね?)
同じ材料使っても、美味しく作れないのは、腕だけの問題じゃないのかもしれません。
 
元店主の兄弟がやっている寿司屋「咲の家」は、いつでも満員です。
ただ、「海舟」に行った時覗いたら、カウンターで煙草を吸っている客に、
笑って応対していたので、入るのを止めました。
(寿司屋のカウンターで煙草すったら、普通怒るぞ寿司屋の方が。)
 
美味しい物は、美味しく食べたいもの。
技術もさることながら、食べる側のマナーにも問題があります。
 
マナーの無い客が集まる店には、気にする客は集まらないもの。
「咲の家」が同じ道を歩まないようにと、切に望みながら・・・・。
 
三崎港でぼ〜っとした真夜中、
深い紺色の空には、鰯雲が出ていました。

                       by H

 
 
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