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Malt Crazy
道楽もほどほどに
日記的雑感
 
 

夏休み

会社に向かう道が、妙に空いています。
そうか、もう夏休みなんだね。
 
夏休みには、子供達を連れてどこかへ行く。
そんな事が、年中行事としてスケジューリングされている家族持ちの方
多いと思いますが、シングルとしては何故混むとわかって、出かけるのか?
と不思議に思っていた時期が、ありました。
 
そう、大人の都合なんて、家族の前には関係の無い事。
連休に混むのも、夏休みに混むのも、その日しか休みが取れないからに他なりません。

まして、田舎にて迎える旧盆の場合、先祖の供養と家族の集合という、
日本的伝統がしっかり生きているが故の、民族大移動。
そこに合わせて、会社も一斉に休みに入ったりするから、これはもう夏のイベントなの
かも知れません。
 
その日程を個別に変更できれば良いのですが、それは古来からの伝統と、会社の休みの
関係でそうなるのは仕方の無い事と諦めるとして、それ以外の家族と過ごす休暇くらいは、
もっと楽に取れたら良いと思うのですが・・・。
 
労基法が改正され、週40時間勤務が確定し、派遣も一部の特殊な業種を除く全ての
仕事において認められ(施行はまだですが)、残業時間も年間の時間数に上限が設けられ、
でも休みはやっぱり取りにくい。
 
労働省としては、同じ人を長い時間働かせないようにすれば、
別の人の雇用が生まれると考えてみたものの、
企業にしてみれば、全く同じかそれ以上の人間を雇う事が現実的でない事と、
新たに一人雇い入れる事でかかる費用は、
同じ人間に給料を倍払ってもまだ足りないという事実の前に、
結局無視される事を招いてしまうだけでなく、サービス残業を強いる結果にすら
なっているのです。

ならば、派遣の締め付けを緩くして、会社の費用負担を軽減すれば雇用が増えるだろうと、
規制緩和の波に乗ったふりして改正にこぎ着けたわけですが、
これとて、若い人の収入を減らすだけの事。
そして、終身雇用の無実化が進むだけの事ですから、当然社会保険料の支払額も低下し、
さらに福祉財政が困難になっていく。

「仕事があるだけ、良いと思え」と、会社に面と向かって言われてしまえば、
家族を食わせるために親は働かなくてはならないでしょう。
そしてますます、休みは自由に取れなくなっていく・・・と。
 
それでも日本は、世界の(特にアジア)中ではまだまだ裕福で、しかも経済的な先進国
なのですから、対外的にはケチな事も言ってられない・・と。
 
悪循環ですね。

2週間から1ヶ月位堂々と休めて、職を失わない社会にならなければ、
精神的な余裕を持つには才能が必要になってしまう。
だから、今の日本には文化が育たないし、遊びも幅が狭いまま。
誰もが自分を守る事で精一杯だから、弱者保護なんて二の次と・・・。

なんだか、バイクが虐められる社会の一端を、そんな事で感じています。

                           by H

 
 
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