サイト内検索
AND OR
Photo Essay
Text Essay
Desktop Gallery
Guestbook
Malt Crazy
道楽もほどほどに
日記的雑感
 
 

酒石酸

1976年醸造 ドイツワイン
シュタインベルガー アウセウレーゼ
 
昨今のワインブームの中、フランス(特にブルゴーニュ)のワインが巷
にあふれ、安くて美味しいドイツワインが減ってしまい、
ドイツワインの名前を言われてもピンとこない人も多いでしょうが、
そんな人でも、この「シュタインベルガー」は名前くらいは聞いた事、
あるでしょう? 
と言いたくなってしまうくらい、有名なワインなのですが、その76年物
でしかもアウスレーゼとなると、これは大変なもの。 

1976年は例外的に良くできた年として記録されている年
(ドイツではこの年が最高と言われ、
 フランスでは75年が良いとされている)で、
今から15年位前のワインブームの時は、そりゃあ騒がれたビンテージ
なのです。

で、何故こんなワインの話をするかというと、
飲んじゃったんですよ、これ。
 
昔あこがれて大枚1枚はたいて、何か折りに飲もうと、ビニールに包んで
冷蔵庫(当然野菜室)へ入れておいたのですが、まんま忘れ去られていた
のです。 
まあ、何かの記念なんて言ってたら、いつまでたっても飲めないので、
思い立ってビニールをはがしたら・・・。
ビンの底に白いつぶつぶが・・・。

そう、これがタイトルにした「酒石酸」なのです。
これは、ワインの場合、とても良い状態で熟成したか、とても悪い状態で
劣化したか、どちらかの証拠と言われていますが、
現物が自分の持っているワインの中にできていたなんて・・。
 
とても良いorとても悪いのチョイスをするより、開けなければワイン好き
に4・5万で売り飛ばせるかも・・・・なんて考えながら、
悩むことしばし。
 
でも、飲むために買った物。 もし悪い状態だったものを高く売って、
クレームもらうのも馬鹿らしい。
だから、開けてしまったのです。
 
酒石酸を落とさないように注意深く注ぎ、ゆっくり時間をかけてワインを
長い眠りから目覚めさせます。
色は、琥珀に近いほどの色に変化し、23年の歴史を主張しています。
 
旨かった、実に。
変な匂いもなく、すっきりとした甘みがすうっと後を引き・・・。
あっという間に飲んでしまいました。
 
大事にとっておいたら、味が良くなるバイクってないですかね?

サビっていう酒石酸はたくさんできてしまうかも知れないけど、
今の判で押したような味付けから比べたら、昔のアクの強い味のほうが、
美味しくなったと勘違いさせてくれるかもしれませんがね。 
 
長く乗っていると、それはそれで良いかもしれないって事でしょうかね。
 
                          by H

 
 
サイト内の画像・テキスト等の無断利用・転載は禁じます。
Hisashi Wakao, a member of KENTAUROS all rights reserved. / Web design Shigeyuki Nakama
某若夢話は横浜飛天双○能を応援しています。