私たちの社会では、夕方の日が沈むあたりから暗くなるまでの間を、
「魔の時間」とか「悪魔の時間」などと言う事があります。
それは、照明を当てて撮影をした時、
空の色と撮す対象物の色の相関関係が、不思議な世界を作ってくれるために、
そう言われてきたようです。
(フィルムで撮影していたカメラマンでないと、知らない事もしばしば。
年を感じる瞬間です。)
ネービーブルーの空をバックに、
俳優の綺麗な肌色が絶妙なコントラストと色合いで映るのですから、
わざとその時間を待って、顔出しのシーンを撮ったりしたものです。
そんな効果を知ってか、夕景の綺麗な場所というものは、
ディレクター達にとっては、必ず彼らの引き出しの中に
何点かストックされているものなのです。
この前、
「横浜で、海が見える夕景の美しいところは何処?」
ときかれたとき、
「大黒埠頭が良いよ」
と教えました。
横浜港は、その向きから夕日が沈む方向に海を見るためには、
山下公園やみなとみらいのある、いわゆる横浜イメージの場所ではだめなのです。
向き的には、大黒埠頭のある横浜港北東側から見るのが、良いのです。
ランドマークやマリンタワー等と
運がよければ富士山のシルエットまでを見ながら、
沈む夕日が海を闇に染めていく様は、見ていて飽きません。
だから、ベイブリッジに車を止めて(違反です。捕まります。)眺めてしまうカップルが後を絶たないのでしょう。
行きたい方、首都高「大黒埠頭出口」を出て、ベイブリッジ下へどうぞ。
こじんまりとした公園があります。
(空いているんです、ここは。 駐車場もあります。)
夕日に染まった空がだんだん、オレンジから濃紺、そして漆黒へと変化するにつれ、
ベイブリッジには30分ごとに青色かわるライトアップがなされ、
ランドマークやインターコンチネンタルホテルなどにも明かりが灯り、
その横の観覧車にもイルミネーションがついていく・・・。
海は夕方の満潮もあって、岸壁の際まで波が押し寄せますが、
ちょっと迫力あって横浜らしい海だと思っています。
なんだか浸りたい時、夕方夕日が見える天気の日、
ここはお勧めです。
by H
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