バイク乗りには、結構刃物が好きな人が多いような気がしますが、
皆さんはいかがですか?
私?
私はフリークです。
バイクに乗っている時、望まないアクシデントに出会って、
車載工具だけでは処理できない時、
やっぱり役に立つ道具のひとつですから、
必ずフォールディングナイフは持っています。
一時期、若者達が無い腕力をカバーするために、
実用性など殆ど無いバタフライナイフを振り回して、
製造中止に追い込んでくれたりしましたが、
かようにナイフは嫌われものです。
(バタフライナイフは、片手で刃を出せるタイプのナイフとしては
便利な物なのでしょうが、一般的に販売されていたものは
グリップ部分が可動するため刃がグラグラとするものが多く、
危なっかしくて使えません。)
ナイフは道具であり、使い方によっては武器にもなりますから、
要は本人の使い方に問題があるのであって、
300km/hも出るバイクに乗る人が、交通法規を守って走るかどうか
と似ていると思います。
(他人に危害を加える可能性についてですよ)
バイクもその存在自体が、ある人達にとってはナイフ以上に恐く、
危険なものとして認識され、ライダー達は少なくとも世間のそういった
見方を知っているのですから、使う人自身の問題だという事は理解できると思います。
ただ、ナイフもバイクの腕も、ちゃんと研いでおかないとケガの元。
丁寧に研ぐ事によって、自分の気持ちも変わっていくものです。
切れるから使わない。
行けるスピードだから、落ち着いてゆっくり流す。
余裕は精神の充実度によって生み出されるような気がします。
昨日、台所で包丁を床に落とし、刃先を欠いてしまいました。
刃先のかけた包丁(ナイフも一緒ですが)は、欠けたところから刃に至るまでを
新しいカーブをつけて削り、研ぎ直さなくてはいけません。
で、これが結構時間がかかるのです。
砥石の横を使って、大体刃先の格好ができるまで削りまくり、
それから通常の研ぎに入るのですが、特殊鋼をつかった包丁だったので
硬い事おびただしい。
1時間は費やしました。
その間、最初はどうでも良い事を考えていたのですが、
しだいに心が無口になり、最後は何も考えなくなる。
(これって、墨をすっているのに似ているかも。)
最近、無になる時間を持つ事が無かった事に気がつき、
「忙しい、忙しい」っていいすぎていたな・・・と自己反省。
包丁研いでも、こんな事を感じるって、
やっぱり日々の暮らしに疲れているんですかね。
by H
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