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道楽もほどほどに
日記的雑感
 
 
 

満月通信01-11/1




大倉正之助 
15世宗家故大倉長十郎の長男 
大鼓奏者。

彼がケンタウロスと出会ったのも、満月の夜だった。


「飛天双○能」という、彼が独自に主催する能がある。

誰でも、気軽に能が見られるようにしようと考え、
始めたものだ。


そのきっかけとなったのがこの観月会で、
いまだにその活動は続いている。





この日は、
その双○能の取材が行われていた。

はじめに
「満月ツーリング」あり・・・
という事だろうか。
長者ヶ崎を目指して走る事や、
浜での演奏についてのインタビューがなされていた。


生憎の天気で
月は瞬間的にしか見えそうにないが、
ライトアップされた浜は、
いつもより派手な舞台となっている。




いつの間にか増えた観客。
ライダーとは違う感じの人達も多い。

満月の夜にしか行わないささやかな会に、
これだけの人達が集まるようになる。
本物は、魅力がある・・・という事かも知れない。



今宵は、大倉氏の他にもアフリカンパーカッションと、
ジョー山中氏のパフォーマンスが加わった。

そして、ダンスパフォーマンスも。

これだけのアーティストが揃って、テレビ収録用の照明が焚かれると、
ライブパフォーマンスというより、野外コンサートに見える。

心を揺さぶるような素晴らしい演奏とパフォーマンスに、
観客はどんどん吸い寄せられ、一体となっていく。



広い画を撮ろうと上の駐車場に上がった時、
そこから下を眺めている人に尋ねられた。

「誰のコンサートなんですか?」

返事に困った自分に、少しだけ驚いた。
クラブのツーリングで・・とは、言えなかったのだ。

取材がある事は知っていても、
何時放映されるか・・とか、どんな内容かは知らない。

そして、自分達は満月の夜にここに集まるだけ・・・
というスタンスと、今日のイベントは明らかに違う。

満月の・・・と言おうとして空を見ても、
雲が月を隠しているから、
演者の説明だけをして、傍で見る事を勧めた。


月を見て、
自然の声を聞いて、
この時を感じる事が、
私にとっては大切な事。

しかし、こんな派手な日もあり、
鳴り物が無い、静かすぎる日もあるのだ。

それはまるで人生のよう。

決まっている事なんて、
有るようで無い・・・。

だから満月の夜、
新しい出会いを期待して、走るのだ。



月を見たいなぁ・・・と思ったら、
ほんの少しだけ満月が顔を出した。


やっぱり満月の夜は、ちょっとだけ特別だ。





                     Text and Photo by H.Wakao

 
 
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