一筋の光。
空をめざして闇に映える。
Ono Yoko "FREIGHT TRAIN" 1999-2001
WAR IS OVER! IF YOU WANT IT
と題したコラボレートをレノンとともに発表したのは1969年
芸術家であり平和運動をも行っている彼女の作品が、
横浜トリエンナーレの参加作品として、赤レンガパークにあった。
銃弾で空けられた穴から漏れる光は、夜の闇の中で星のように輝く。
この作品が何を言いたいかは、散歩の途中で立ち寄った私には知るよしも無いが、
貨車から流れる音楽とその姿からは、平穏でいられないような感情が導かれた。
不幸にして、暴力に暴力で応える事態が、世界規模で起きている。
この事態を予想するかのように設置されていた貨車を見て、
繰り返し起こす過ちの道を歩む人間の愚かさを憎む。
暴力で幸せを育む事はできない。
一つの星の上で争う事の無意味さは、
どうしたら伝るのだろう。
この「貨物車」という作品を見ていると、
その方法の提案がなされているように感じた。
Text and Photo by H.Wakao
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