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道楽もほどほどに
日記的雑感
 
 
 

関帝誕 2001

旧盆。
故郷へ帰る道が大渋滞し、横浜の道はがらがら・・・。
しかし、中華街は休日と同じ混雑を見せ、昼食に入る店には行列ができている。

こんな時は、常連の強みを見せて座敷に上がり込むに限るが、それにしても客が多いと思ったら、
今日は農歴6月24日、関帝誕がある日だった。(8月13日)




祝 関帝聖君生誕1839年!と題して、関羽の誕生日を祝うこの日は、
「横濱舞獅群英観摩會」が催される。

地元3団体に加え神戸から3団体、マレーシアから'99年世界チャンピオンチームも参加する
中国獅子舞や中国舞踊が予定されている。
発展会の「湾龍隊」も出演とあれば、地元民ならずとも興味が沸くというもの。
旧盆の最中の獅子舞を覗く事にした






18時半から開催された観摩會は、ご覧の通りの盛況。
猛暑が少し和らいだとは言え、まだまだ蒸し暑い夜にも負けず、
たくさんの観衆達は舞踏や獅子舞を堪能している。




関羽は商売の神様として、中華街の住人に大切にされている。
その関羽を祀った関帝廟が1986年元旦に焼失した事がきっかけで、
民族や思想の壁を乗り越えて再建を果たしたのがこの美しい関帝廟だ。



それまでは、出身地の違いで区別されていた中華街も、
皆で再建する・・という強い意志の元に、23団体が集合して作った「街づくり連合協議会」を発足するまでになった。
もちろん長い歴史があって、2世3世達がイニシャチブを取るようになってきたからこそ、できた事だろう。
しかし、街全体で豊になろうと望んだ意識が、今の形を作った事は言うまでもない。
まさに五穀豊穣・商売繁盛の神である関羽の「御利益」なのかも知れない。



獅子舞は「駆邪と降福」の象徴として、古代中国社会に大きく影響を与えた神事・芸能であった。
現在でも祝い事の時、必ず舞われている。



総理大臣が靖国神社に参拝する日、この地では関羽の誕生を祝っている。
民族・思想を超えて協力・発展を遂げた例を見ていると、
色々な意見を言い合う事より、意識の距離を近づける事の方が大事だとも思える。

世界という一つのステージは、情報(例えばウェブ)によってより近いものになった。
ワンクリックでメールを世界中とやりとりできるほどに。

民族・思想を超えるためには、共通の目標が必要だ。
ならば、「平和」という民の求める理想を、世界規模での目標にできないのだろうか・・・?
意識のやりとりだって、個々でいくらでもできるようになっているのだから。


獅子は「吉祥のシンボル」と言われている。
観客の一員として中国獅子舞を見ていたら、獅子が生きているように感じられた。

その獅子が世界中を駆けめぐって欲しいと願うのは、
欲張り過ぎだろうか。






                     Text and Photo by H.Wakao

 
 
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