気がつけば、陽がずいぶん伸びた。
強力だった花粉もやっと下火になり、気持ちよくバイク乗れるようになった。
なのに私はその気持ちよさのあまり、つい夜の散歩へ出かけてしまう(笑)
街は、夜歩くと、その時その時の世相を端的に表現する。
ちょっと灯りが寂しいと感じてよく見れば、20年も続いた店が閉まっていたり、
ポン引きの兄ちゃん・姉ちゃんが、大挙して襲ってきたり(爆)。
つまりは不景気なんだなぁ・・・と思いながら、いつもとちょっと違うルートを歩いてみた。
水際線沿いに歩いて帰ると、渡れそうで行き場の無い運河が現れたり、
全然知らなかった道が繋がっていたりして面白い。
気がついたら以前訪れた赤レンガパークに辿り着いてしまった。
最近の横浜は、どうにも無機質だ。
かなりのスペースがあっても、緑が殆ど無い。
これは歩く度、いつも感じる事。
だからバイクで走っても、排ガスの匂いしかしないのかも知れない。
その土地にはその土地の匂いが必ずある。
中華街へ行けば、美味しそうな匂いがするし、野毛に行けば酔っぱらいの匂いがする(爆)
私は鼻の感度があまりよくないので、微妙な匂いをかぎ分ける事はできないが、
何故かバイクに乗っている時は、匂いでその土地を感じる事が多い。
新緑のこの時期、緑の多い場所では色々な植物の匂いがして、春を強く感じられるのに、
この「みなとみらい地区」では季節を感じられる匂いは殆ど無く、辛うじて汐の香りするくらい。
チューブ状の照明を使った疑似花火が、これでもかと元気を振りまいているが、
爆発音もなく火薬の匂いもないから、何だか逆に寂しい気分にさせられる。
酒がそんなに好きだったわけじゃないのに、最近は2軒3軒当たり前(笑)
グチを言わない酒瓶は私にも優しくしてくれるから、ついつい一人で呑みに行く。
匂いに鈍感だと思っても、嫌いな匂いには敏感らしい。
安くて美味しい居酒屋があっても、そこで呑んでる酔っぱらい達の匂いが嫌いだ。
だから、「大虎」滞在時間の短い店が、必然的に行きつけとなる(爆)
理想的には立ち飲みのカウンターバーがいい。
(酒屋が奥でやってる立ち飲みじゃない(爆))
そんな店があったら、ふらっと入って2杯もいただき、
じゃあね・・と次へいけるのに・・・と、いつも思いながら座って呑んでいる(爆)
香港では外食の単価がかなり低いが、一食あたりの量も少な目になっている。
一日五回食べても、大した量じゃないから全然平気。
色々なものが楽しめていいし、必要以上に食べなくていいから残す・・
といった無駄がない。(感情的にも良い)
日本では、足りない事が高級感を削ぐと考えるのか、そういう出し方の店はとても少ない。
残す程たくさん出されるより、安くて少ない方が合理的。
予算に応じた食べ方でも、カロリー計算にあった食べ方でも、何でもござれ(笑)
そんなスタイルの店ってないかなぁ・・と考えたら、寿司屋がひっかかった。
なぁんだ。
食べたいものを食べたいだけ食べられるスタイルが、日本にもあったじゃないか(笑)
だから不景気な今、回転寿司が人気を集めているのかも知れない(爆)
Text and Photo by H.Wakao
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