最近、深夜、終電が無くなった頃、歩いて帰る事が多い。
食べる物を出す店は、飲み屋かファーストフード店しか見当たらず、
ついつい飲み屋関連を飛び込む事になりやすい。
その目指す店は大概、人気の無い街に煌々と灯りをつけているビルの中にある。
それらは、殆ど飲み屋ばかりが入っている雑居ビルだが、
気をつけないと一見さんからぼったくる店に捕まってしまう(笑)
「エクセレントビル11」という名のこの派手なビルには、
クラブ(語尾下げ)と言われる類の飲み屋が集まっているらしい。
関内近辺には同じ名のビル(末尾の数字だけ違う)が多く存在し、
いずれも飲み屋関連の店が詰まっているのが、共通点か・・・。
その手の所は座っただけでいくら・・・というタイプの商売だから、
知り合いでもいない限り足を向ける事はなかった。
大将から突然「飲みに行こう」と誘われる。
わざわざ関内まで・・・と。
待ち合わせの場所がここだった。
「RANE」(レン)という名の店(王偏に連なると書く)は、
小さなテーブルと、カウンターがあるだけの小さな店だ。
そのオープン記念で大将が招待を受け、私の他にも数名が同伴した。
ママさんはライダーで、琵琶湖のパーティーへも平気で走って行くと聞く。
そして厨房に立つ男が、懐かしい奴だった。
ケンタウロスのホームページ(http://www.kentauros.com/)にリンクされる、
ミッキー食日記の作者・ミッキーが、この男である。
韓国から中国に渡りアジアを越えてヨーロッパまで、ひたすら食べ歩いた人間が、
どんなつまみを造ってくれるのだろう・・・。
この写真を撮った日は、オープンして間もなく落ち着いていなかったが、
それでも「豚バラ肉の煮込み」を食べたら、食べ歩いてきた人間ならではの味付けになっていた。
日を改めてまた訪れる事を約束し、その日はビールを軽く飲んで帰った。
ちょっと入りにくいタイプの行きつけができる事は、それだけで嬉しい事。
まして、気心知れた人間が厨房に居る事は、とても心強い。
この日、まだ店の看板が出来上がっていなかった。
きっと、ちゃんとした看板が据えられた頃、ミッキーの料理も落ち着きを見せるはず。
その頃になったら、普通の客の立場で訪れてみたいと思っている。
多分今の激務も、少しは緩和されるているだろう・・・・(と期待を込めて(爆))
Text and Photo by H.Wakao |