新年を迎えた中華街は、日本と同じように初詣の人であふれる。
知らずに居合わせた観光客が驚く中、派手な爆竹とともに太鼓と鐘が打ち鳴らされ、
中国流の獅子舞が始まった。
独特のリズムを奏でる囃子は、なんだか元気が湧くように感じる。
黄金の獅子はその囃子に乗り邪を祓うように舞い上げる。
四隅を噛み、店主の頭を噛み、天井や2階から吊された緒祝儀に飛びつく。
日本の獅子舞と違うのは2人目が尻尾を振ったり、高く飛んで祝儀を取る時アシストする事か。
とにかくアップテンポなリズムに合わせて飛び回る舞いは、派手で豪壮だ。
舞いの始めと終わりに鳴らされる爆竹は、危険が伴うために現在は金網の箱の中で焚かれるが、
その音の賑やかさは、傍では耳を塞がないと耐えられないほど。
昔はその爆竹を獅子の足下に投げつけ、わざと獅子を飛び上がらせたりする勇ましいものだった。
何でもかんでも危険だからと遠ざける事は、過保護な人間を作らないだろうか?
「リスクは自分持ち」という基本的な意識を、今の日本人は忘れているのでは・・・
と感じる私は、少々心配性が過ぎるかも知れない(笑)
Text and Photo by H.Wakao
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