秋

いつの間にかエアコ ンをつけなくなり、いつの間にか革を着るようになり、
だけど昼は身体を動かしていると汗ばむ。

今年は夏がだらだらと終わらず、いきなり寒くなるような変な気候。
おかげで体調が保てず、なんだか怠いまま仕方なしに会社に行く・・。

日本は四季がはっきりとした国だったはずなのに、
これでは二季になってしまう。

バイク乗りにとって一番楽しい時期が、
短くなってしまうのはなんだか哀しい。


ビルがどんどん建って、車も家庭も会社もエアコンを使いまくり、
土や緑の少ない都市部では、こんな気候になりやすいのかも。
限りある資源を撒き散らし、空気を汚し、それを補うための生態系も壊し・・・。

自動車の免許を、少なくとも二年以上自動二輪に乗っていた人だけに、
与えるように、法制化したら面白い事になるだろう。


イヤでも気候に身を晒し、
空気の匂いをかいで、
気持ちの良さも悪さも体で感じれば、

四季の移ろいを愛で、
緑を大切に思い、
車との事故も減るように思うのは
私だけだろうか？

春の新緑や秋（冬？）の
紅葉を見て情緒を育む事が、
都会生活者には足りていない。


ネコの額のベランダで花を育てても、
自然の恵みにはほど遠い。

空気も水も不味いから、
ガソリンより高い水を飲み資源を消費しながら
空気清浄機を使う。

バイクに乗っていて良かったと思えるのは、
こんな事を考えさせてくれる事。

ちょっと走れば、
自然の中に入っていけるから、
なのかも知れない。

都会の住民にすれば、バイクを所有する事も乗る事も、かなりの贅沢だと思う。
維持費もばかにならないし、周りの理解も少ないから、
独立独歩の根性（？）も備わってくる（笑）


気がついたらバイクは、ステイタスシンボルになりつつあるようだ。
私は、そんな事はどうでも良いけど、一生バイクに乗っていたいと、思う。



Text and Photo by H